フリューデン
「おっと、動くなよ?デバイスの再展開も駄目だからな?」
「とり、あえず、手を後ろ、に組んで」
「・・・チッ」
「・・・」
「ぐっ・・・」
ネルがアシストしてくれたお陰でちょっとした騒ぎに対処することが出来た
「とりあえずコイツらどうする?」
「テキトー、に、路地裏に、でも、投げ入れて、おこ?」
「いいな、それ」
「おい、そこの二人組」
唐突に声を掛けられたので後ろを振り返る
「・・・な、に?」
そこには青と白で統一された服装と装備を持っている5人組が佇んでいた
「そのクズ三匹を渡して貰おうか」
リーダーらしき金髪の男が命令口調で話しかけてきた
「・・・あ、ああ、構わないが・・・お前らは誰なんだ?」
「なんだ、最近来たユーザーか、よーく覚えておけよ?我々はシュティーカに平和を持たらさんとする者達、《フリューデン》だ」
「「・・・」」
((コレ関わっちゃダメなやーつ))
「とにかくそのネズミ共を渡して貰おうか」
「ハァ・・・ほらよ」
『なんだ、アイツら[巡回]と称してまた勧誘に来たのか』
『アソコの二人も災難だねぇ・・・』
「しかしながら良くやってくれた、32区警備隊第26番分隊隊長グレイブとして感謝する・・・そこのお前、その猿三匹を処分しに行け」
「なぁ・・・アイツらをどうするつもりだ?」
「?、何を言っているんだい?」
「いや・・・アソコ、の、三人、だよ?」
「まっ、待ってくれェェェェ」
「あぁ、アレはただの害虫さ、人ではないから何人と数えるのは間違って居るよ」
「・・・え?」
「ところでお二人さん、フリューデンに入るつもりはあるか?」
「謹んでご遠慮致しまーす」
「そうかそうか、入ってくr・・・なに?」
「もう一度言うぞ」
《クロウ16Nピストル、KAWANOインパルスブーツを展開します》
《Ba社製44イーグル、Ba社製153口径ハンドカノンを展開、Ba社製Tb用レーザーユニットを収納します》
「「アンタらみたいな犯罪を犯しただけで人をすぐに見下す組織に入りたくない」」
そう言い捨ててピストルで警告射撃する
ネルも詰まらず喋って居るからだいぶお怒りのようだ
「展開せよっ!」
相手側もアサルトライフルを展開する
「これより二匹の罪を断ざ『おいフリューデン!』うるさいぞ!」
『お前らはもう負けてるんだよ!』
「・・・なんだと?」
「・・・後ろを振り返ってみろ」
「なっ・・・」
奴らの後ろには既に二つのレールガンが五人を狙っていた
「お前ら・・・正義に楯突くか!」
「今の、時代、はね・・・自分より上の立場が、正義、だった、戦前じゃ、ない」
「自分が一番正しいんだよ」
「・・・っ!撃てぇ!」
「「遅い」」
ネルは自前の脚力で接近しチタンブレードで相手を斬りつけ一人を排除、俺はアサルトから発射された弾をインパルスブーツで避けた後、レールガンを発射してネルに近づいた奴を牽制して左右に開き、二人でハンドガンを使い残りを片付ける
「ぐっ・・・」
「ヤァヤァ金髪くん、格下だと思っていた奴に負けた気分はどうだい?」
「このっ三下が!我が死んでもフリューデンがお前達を必ず成ばi[
「・・・時代遅れ、野郎」
ネルが的確に金髪の頭を爆散させ、捨て台詞を吐いた
「・・・とりあえずコイツらの金、漁るか?」
「!・・・ダメ、だよ?」
「・・・ここ、犯罪都市」
「あ・・・」
ネルもその事に気付き死体のデバイスを操作して自分のデバイスにシークをダウンロードした
「!?!?!?」
が、すぐに固まりデバイスを取り落とした
「?...どうs・・・」
ネルに近づき死んだ奴のデバイスを覗くと
《ギフト
CP:1256080
シーク:6,925,470
転送しますか?》
とんでもない額が表示されていた
『おいどうした』
『固まってるぞ?』
すぐに別の奴から金を自分のデバイスにダウンロードした後、言い放った
「残りの三人、とんでもない量の金持ってるから、お前らで分けて良いぞ・・・」
『・・・いいのか?』
「あぁ、口止め料だ、その代わりFbkには通報するなよ?ここ、ビルの中だから」
『foooooooo!!!!』
言い終わると同時に野次馬が死体を取り囲み、金を山分けして行く
この間にネルと俺はFbkリーグから外に出た
「・・・なぁ、ネル」
「?」
「戦前って、お前」
「・・・聞かないで」
ネルにしては強い口調だったのであまり触れない事にした
その後、軽い雑談をしながら繁華街に向かい、小さいカプセルホテルに泊まって行った
(何故戦前と言った?、何者なんだよコイツ)
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