タッグチーム:タンクキラー

「こちらがクエスト報酬のスキルチップデータになります

KAWANO製ですので他会社製品にしたければお申し付けください」


俺は病院で目を覚ましてから4日ぐらい経った日に退院し、リーグのカウンターでスキルチップのデータを受け取った


「ハルキ」

「お、ネル」

「退院祝いの、ソーダ」

「サンキュー」


カウンターから出て来るとネルがソーダを差し出してくれた


「ハルキのフレンド、何人?」

「・・・お前含めて7人」

「なるほど、私の他に2人」

「家族はフレンドに含まないってか・・・」


ネルにフレンドの数を聞かれて自分のフレンドの少なさを嘆く


「構成、は?」

「男と女一人ずつ」


そう言うとネルの目付きが興味深そうに挟まった


「なるほ、ど、その友達にも、基本呼び、出されないと」

「なんで分かるの」

「初対面の、話し方から」

「ヤメテ」


とまぁ何故俺が基本的にボッチなのか証明されてしまったが、スキルチップを装備する為に近場のユニットに移動する


ユーザーネーム:ハルキ

ランキング:685234位


装備:近接:白川テック製アーミーナイフ

     :KAWANOインパルスブーツ

  :遠隔:クロウ16Nピストル

     :Pb社85Mr AMR

  :特殊:小倉研究所Ftツインレールガン

     :スロット2

      ↓ ↑

 KAWANOスキルチップ:並列思考

《入れ替えますか?》

 [Yes] [No]


ユニットを操作してYesを押そうとしたら突然肩を叩かれた


「なんd・・・」

「ヨォ」


何か肩を叩かれた気がするがユニットを操作してスキルチップを装備する


「無視はないでしょ無視は!」


どうやらもう一人いるらしい


「ハァ・・・久しぶりだな、虎猫、サナメ(どうしてここに)」

「おうヨ久しぶリ、ハルk・・・いや、クラード」

「懐かしいな、そのニックネーム」

「私とトラで考えた奴、ある意味まんまでしょ」


コイツらは虎獣人の虎猫とエルフ(エロフ)のサナメ、俺の数少ないフレンドの残り二人だ

一時期コイツらとトリオを組んでいたこともあったが、今では仲の良かったフレンドという認識になっている


『なんなんだアイツ・・・』

『あの{虎}と{地雷}のタッグと普通に会話してるぞ・・・』


なんかやばいコードネームが聞こえた気がする


「あー・・・トラ、サナ、ランキングは?」

「「同率381位」」

「⁉︎」


ネルも目を丸くしている


「・・・じゃあ最近ここいらの人が多いのも」

「多分オれ達とタタかってミようとしてイるんじゃネェか?」

「えぇ・・・」

「まぁ基本私達エクシスタに来ないし、ね」

「とこロでクラード、隣の美少女ハお前のアレか?」

「いや、そんな関係じゃない」

「うっそだぁ、だっt「俺に彼女が作れる程のコミュ力があると思うか?」

「「・・・」」

「目を逸らすな、目を」


自分で言って悲しくなるが誤解は解けたので良しとする


「しっカしまぁ、かナりの可愛い子チャンじゃなイか」

「名前は何て言うの?」

「・・・ッ」

「そこら辺でやめたれ」

「なんでよ」

「俺よりコミュ症だから、コイツ」

「「えぇ・・・」」

「ハルキ、ひど、い」

「さっきの仕返しだ」


そんな会話をしているとトラのデバイスからコール音が鳴り始めた


「オっとイケねぇ、クランの会議があるンだっタ、じゃあな、お二人サン」

「今度タッグ名教えてね〜」


と言いたいことだけ言って去って行ってしまった


「ハルキ、見た感じ、だけど、あの二人と、ホテルに泊まる時、辛かった?」

「辛いってもんじゃない、

毎晩毎晩ギシギシアンアン聞かされて正気を保てんの俺しかいないと自負できるぐらいには」

「・・・oh、おつかれ」

「ありがとう・・・」

「ハルキ、私たち、タッグ組んで、ない」

「?まぁ確かに」

「タッグ名、教えて、って言われた」

「・・・あ」

「大丈夫、なの?」

「・・・まぁ、組まない理由もないし、サナから

『組んでないなら早く組んじゃいなよ〜』

とか言われるのも癪だし、組んじゃいますか」

「おけ、よろしく」

「申請しとくぞ」


と、こんな軽い感じでタッグチーム

タンクキラーズ対戦車タッグ】が爆誕した



作者後書き


戦闘車両だって戦車だ!


設定


虎猫が片言なのは生まれた国が違うから

ネルは・・・まぁ特殊な事情がありまして

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