第5話 深夜眠っているとベッドの下から……。

 昨日久しぶりに降ってくれた雨が、これほど嬉しかったのは私だけではないはず、と思っている青田です。

 カミナリの爆音は凄かったけど。


 おかげで昨日は日中29℃まで下がりました。ありがたや。

 しかし今日は相変わらずの室温32℃ 湿度も60%以上。

 う~ん、本当に夕立が恋しい……。


 さて、先月テレビである怪談番組のCMをふと見て思ったことがある。

 金縛りに遭ってる時に、ベッドだと下から手が伸びて来るパターンってわりと多くない? と。


 まあ相手は金縛りにするくらいなんだから、怖がらせようとして当然なんだろうけど、なんかよく見るシチュエーションな気がする。

 中にはいきなり首絞めて来るような凶悪なヤツもいるようだから、絶対に遭いたくはない。

 

 とか思ってたら、夢でこっちが相手にいきなりホールドスリーパーかけてた( ̄▽ ̄;)ああ、狂暴なのは私の方だった……💧

 つい『ナメられたらアカン!』もとい『ナメたらあかんぜよっ!』とばかりに過剰防衛してしまうのは、本当は私が臆病だからじゃないだろうか。

 弱い犬ほどよく吠えるというし。

 今後はまず『ナニカしようとしたら殴るぞ』威嚇、もとい注意から始めたい。


 とにかくそのCMを見て、そういえば似たシチュエーションが実際にあった事を思い出した。


 季節は秋辺りだったと思う。

 その時まだ存命だった父が入院していて、両親の寝室のベッドが空いていた。

 借りモノの介護ベッドなので、せっかくだから使えばいいのに母は布団派で、その下に布団を敷いて寝ていた。

 なので寝心地を確かめる意味もあり、私がそのベッドに寝る事にした。


 深夜、何時頃だったかよく覚えていないが、枕元に置いておいたスマホのバイブ音で目が覚めた。

 どうやらYahoo!のニュース通知だったみたいで、こんな夜中にするなよと思いつつ寝直した。


 少し間があったと思う。

 今度はぱたぱたと布団を軽く叩くような音がする。

 目を開けると、ベッドの下から手が伸びていて、マットの上をしきりに動いている。それは何かを探しているようにも見えた。


 やがて手は静かに下に引っ込んでいった。

 薄暗い中、カーテンから漏れる弱い明かりに浮かび上がる細い手が目の前で蠢いている光景。

 普通ならゾッと凍り付くはずなのだが、寝ぼけていた私。とにかく眠い時は眠さに勝てない私。


 以前の引っ越す前の家で、真夜中不審者――精神病院から脱走したらしい患者さんだった。別に狂暴な人ではない――に入られた折り、警察が来ても布団から起きなかった私。

 それゆえ『ごめんね~』とか言われながら、なんとカメラマンの警察官に跨がれた花の乙女時代の私……💧

 そこでやっと起き上がったという、恥ずかしい思い出がある。

 警察来てるのに起きないって小さな子供じゃあるまいし、思い返すとひたすら恥ずかしい……。

(この頃はよく眠れたなあ)


 これはいつかエッセイで書きたいけど、このエッセイ『ちょっぴり奇妙な……』に入れていいかどうか迷い中です。


 とにかく即、母だとしか思わずにまた速攻で眠りに落ちた。


 そして朝、母に昨夜ベッドをまさぐらなかったか訊いてみた。

 本人も言われてすぐには分からなかったようだが、その前にスマホが鳴ったことなどを伝えると、そうかも知れないと言う。

 なんだか寝ぼけてうるさいなあと思ったとか。


 ああ、やっぱり母なんだ。そう思った。

 とはいえ、母は軽い認知症あり、そう言われればそう思っちゃったりしないか?


 大体、スマホが鳴り止んでから、少しタイムラグがあった気がする。

 あの時、暗いせいもあって下にいる母の姿は全く見えなかった。

 

 ベッドとマットレスも合わせると、高さは50センチ以上。

 そこに寝ながら手を伸ばすとなると、本当に真下真直角にいることになる。

 だから姿がこちらから見えなかったのだろうけど。


 あまりにインパクトのある場面なのに、眠気のあまりよく観察しなかったのが悔やまれる。

 まあいいや、99%母でしょう。


 ベッドとその下で寝てたらありがちなエピソードでしたね。

 今までそうやって寝た事が初めてだったもので……(´-∀-`;)


 そんなふと思い出したある夜のエピソードでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る