ちょっぴり奇妙……❓な日々是々

青田 空ノ子

第1話 見えないお坊様?(……多分怖くないです)


 これはリアルな夢を、ただの夢とは一概に思えなくなった体験談。


 ある朝の夢のことである。

 

 目を開けると朝日が射し込んで、部屋の中はすっかり明るくなっていた。

 時計を見ずとも6時は過ぎているのがわかる。


 そうして横になったまま、天井から窓側に首を動かした。

 正面の窓の右上には、何の変哲もない白いエアコンが付いている

 ――はずだったのだが、

何故かその空間には見慣れたエアコンの代わりに、女の子と猫がいた。


 天井と壁の間、角の部分でもある空間に、黒いワンピースドレスを着た黒髪の女の子が、こちらに背を向けてにでも座るように浮かんでいる。

 その向かいには、白地にブチ柄の大きな猫がやはり浮きながら座っている。


 女の子の顔は見えないが、猫の方はこちらに向いている。

 ニャンコは笑っていた。

 目を弧のように細め、何かニャアニャアと楽し気に話している。


 まるで不思議な国のアリスとチェシャ猫笑いネコの一場面のようだ。

 しかもよく知られる、ヘタすると不気味にも見える挿絵の笑い顔ではなく、自然に可愛らしい猫の満面の笑顔(⌒ω⌒)

 しかも大きく丸々太っている。(ココ、個人的にツボ)


 辺りも明るいせいか、怖いどころか逆に可愛らしささえ感じられた。

 私は寝っ転がったまま、その微笑ましい光景をぼんやりと眺めていた。


 すると急に猫がピッとこちらに顔を向けて、目を大きく見開きながら言ってきた。

ね。とってあげようか?』

 えっ?! ついているっ!!?


「取って、とってぇっ!」

 なんだかわからないが、そんな事を言われたら返事はYESしかない。

 私は横になったまま頼んだ。


 覚えているのはそこまでで、どうやら夢はまた別に切り替わったらしい。

 何か全く違う流れの夢を見たようなのだが覚えていない。


 そうして目が覚めた。

 部屋は変わらず朝日のおかげで、電気をつけずとも明るい。

 もちろんいつもと変わらない部屋である。


 ゴロンと寝返りをして時計を確認。

 休日だし特にやる事もないので、そのまま起きずにゴロゴロしていた。


 どうしようかなぁ。

 もう一度、二度寝しようかな、などとそんな事をつらつら考えていた。



 ビックリした!

 急に誰もいない頭の上から声をかけられた。

 そうしてすっかり忘れていた、をこの時思い出したのだ。


 えっ! 夢っ? 夢の続き?? 

 いや、起きてるよね、これっ!


 首をまわして見たが、右側にラック、頭の上には本棚があり、そのラックと本棚の間には紙袋やCDラジカセなどが置いてあり、足の踏み場もない。

(これは後でちょっと恥ずかしかったが)

 もちろん左側、窓、ドア側、部屋の中には誰もいない。


 しかし声はハッキリと聞こえた。

 混乱する頭で「どちら様?」と尋ねる余裕もなく、気のせいかジッと返事を待っている気がする。

「はい、お願いします」と、とにかく返事をした。


 するとどうだろう。

 厳かにお経が唱えられ始めた。

 同時に右胸の上辺りを、お経に合わせて打たれ始める。

 

 なんとなく見てはいけない気がして、胸の上で手を合わせながら目を閉じた。

 ただ、ちょっとだけ右目でチラ見してみた。(すいません)

 けれどやっぱり誰も見えない。

 もうこのままお任せするしかない。


 それにしてもこの見えない方は、誰なのだろう?

 お経を唱える声は、ある程度お年を召した男性の声のようだ。

 しかし先程のニャンコは、見掛け通りの可愛い声。


 やはり違うヒト(?)なのか。それとも夢と現実では声が違って聞こえるのか?

 わからない。


 ただ分かっているのは、今、見えないヒトがやって来て、何かお祓いのお経を唱えてくれている。

 なんのお経なのかはわからないが、般若心経ではないのは確かだった。


 しかも木魚よろしく、何か棒の先のようなモノがお経と共にリズミカルに私を叩いて来る。

 これがまたどういう訳か、布団もパジャマも通過して直に皮膚に当たるのを感じるのだ。

 以前もそうやって、服とかを通り抜けて直に触れてくる場合があった。

 やはり幽体とかなのだろうか。


 痛くはないが、同じところを叩かれていて、ちょっと気になって少しモゾモゾ動くと、少しだけ位置が移動した。


 しかしこれ、あらためて考えるとスゴイ状況だな、私……。

 ついているナニカをとってもらうのに、見えないお坊様(?)にお経でお祓いを受けているって、しかも布団に入ったまま……。


 そうこうしているうちに私の左肩辺り(左半身)から、何やらしゅわあぁぁ……と煙のようなモノが湧いて離れていく気配を感じた。

 やがてお経とポクポク打たれている感触が遠のいてく。


 やがて全く何も聞こえなくなった。打たれる感じも。


 そうっと目を開けると、やはり部屋には誰もいなかった。

 先程と同じく、私は1人、部屋の中で布団に入って横になっているだけだった。

 ただ、胸の前で手は合わせていたままだったが。


 もう終わったのだろうか。すぐ起きていいのかさえわからず、とりあえず寝たままの状態でお礼を言った。


 その節は本当に有難うございました。

 お名前を聞きもせず、横たわったままでお礼を述べてしまいましたので、ここにあらためて感謝させて頂きます。


 しかし本当に不思議な体験だった。

 後に霊能者さんに会って、色々お話を聞いた際に、訊いておけば良かったと後悔しきりだが、何故かこの時は思い出せなかった。

 

 私の守護霊様なのだろうか? だけどあの感じ、他所から来たというニュアンスだったし。

 勝手にお坊様と思っていたけど、お経を唱えたというだけで姿を見ていないしなあ……。


 あらためて考えると、猫が言った事と繋がっていたということは、もただの夢じゃなかったという事になる。

 ということはあのニャンコ、いや、猫様も誰だったのだろうか?

 いや、猫様のほうに気を取られてたけど、一緒にいた『アリス』のような少女は??


 ……さっぱりわからん……


 まあ、とにかく有難いことなのでまずは感謝なのです。


 実はこれより昔にも似たような体験があった。

 そちらはお経ではなく、ダイレクトに怪しい者を頂いたのだが、終始夢だったので、ただのリアルな夢の妄想と思われそうなので今回は割愛。


 それにこの時はまただったようで、猫ではないが御姿が

 ただその時に見た『御光』――光というよりオーラかな?――はさすが本物っ! やっぱりCGとは違うと感嘆させられた。


 後に小説のエピソードに使わせて頂きました。

(カクヨムでの発表はまだ後になります)

 御守護と情報ネタをどうも有難うございます! 色々な意味でお世話になっております。


 しかし後で人に言われて気がついた。

 なんであの時、宝くじ買わなかったんだろうっ!? と。


 その事を霊能者さんに話すと、

「『あんまり頼るな』って」と言われた。

 あ、はい……すいません、ちょっと調子に乗りました。

 流石になんでもかんでも頼り過ぎは堕落の元ってわけですね……。

 と、思いつつ、欲が捨てきれない人間の私は神頼みを捨てきれなかったりするのであります。


 いいや、その前に家を綺麗にしとけよ、私。

 はっ すいません……。


 日々、感謝の気持ちとお掃除コレ大切でございます。ソウジ……なかなか出来てないけど……。


 とまあ、こんな感じで、ふと気にかかった事を綴っていきます。

 宜しければこれからもご笑読お願いいたします。

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