気づけば異世界 平凡高校生の異世界ライフ

SKY

第1話 飛び込み

笛が四回なり「Take your mark」の指示でスタート位置についた。


目の前には水が広がっており自分の体の中に意識を集中させるとうるさいぐらい心臓の鼓動が聞こえて来た。


審判の「ピッ!」の合図で水の中に飛び込んだ、水の中では誰にも負けない自信があるが体調が悪いのか中々前に進むことが出来ない、一人また一人ゴールーする中で自分だけがゴール―から遠のいていく気持ちになった。

  

― 次の日 ―


学校に向かうため重い足を引きずりながら道を歩いている。


「昨日の試合は、ドンマイ、ドンマイ、気持ちを切り変えていこうか」


ふいに、後ろから声をかけられた。


「なんだお前か...」


声をかけてきたのは同じクラスの弘中春樹だった。


うざいやつではあるが、決して悪い奴ではない、春樹と一緒に学校に行き、今日も気が乗らない授業を受けた。


― 放課後 ―


今日も泳ぐためにプールに向かうが足が重い。


プールに着き、そのまま着替えアップもしないで、プールの飛び込み台に向かい、ゴーグルをかけ水の中に飛び込んだ。


何本か泳ぎラスト一本を泳ぐためにまた台に向かった、台の縁に手をかけ飛び込んだ途中までは、順調に泳げていたが25mの所に行きターンをすると、いきなり足を攣ってしまった。


プールの周りには人はおらず、自分で上がろうとするが気が動転してなかなか上がることが出来ない、ついに体力が底をつき全身の力が抜けてしまう。


(あぁ、ここまでか)


段々と息苦しくなっていき、しまいには、気を失ってしまった。


次に目を覚ますと自然の中に身を置いていた。


「あれ、ここはどこだ」


周りを見渡し人の姿を探すが誰もいない。


「クソッ、ここはどこなんだ」

「その質問に答えましょう」


また、後ろから声を掛けられ振り返ると、そこには美しい女が立っていた。


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