【懺 悔】

夏目 夏実

プロローグ

私は3年前から探偵事務所の助手をしています。

面白そうな職業だなと思うかもしれませんが、実際は予約の受付と雑務ばかりです。

そんな退屈な生活の中で、私の唯一の楽しみは、探偵に相談する程でもない少し変わった依頼の話を聞くことでした。

時には依頼人の許可を得て「面白依頼」として探偵事務所のHPに掲載するのが私の趣味でした。


しかし様々な事情で当社のサイトに掲載することが出来なくなった事件を、ここで皆様にお話させて下さい。


依頼人「いつも楽しく拝見させてもらってます」

私「ありがとうございます」

依頼人「今日はお願いがありまして」

私「何でしょう?」

依頼人「ただ、私の話を聞いて欲しいのです」

私「え?」

依頼人「実は私はとある教会で牧師をしているのですが、懺悔に来る人々の話を聞いていると

人に話さなければ居られない気持ちになったのです。ですが職業上それは許されない。なので守秘義務のある職業の方に話だけでも聞いて貰いたいのです」

私「まぁ聞くだけなら、大丈夫ですけど」


そうして神父さんは語り始めた

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