飲み会処女のセンパイに突然モテ期がおとずれた!!

彼方希弓

第1話 理想の人

 「私、飲み会バージンなの……

お酒飲むと、エロくなっちゃうんだって。

だから、飲み会は禁止って 恭ちゃんに言われてて……」


そんなセンパイの言葉に、俺たちのセンパイ争奪戦の火ぶたが切られた!!




 数日前


 俺の名前は神田幹太。

元々は、斉藤幹太だったけど、中学の時に親の離婚で母親の旧姓の神田になった。

『かんだかんた』

平仮名で書くと、ほんとマヌケな名前になってしまった……

高校に入学して、新しく知りあった友達には、神田って名字に、かんたって名前つける親のネーミングセンス!!とかって、いじられた。

アダ名は、『かんかん』

パンダじゃねーっての!!

でも、まぁ慣れたってゆうか、別に『かんかん』は、イヤじゃなかった。

今は、社会人3年目の25歳、独身。

彼女いない歴4年。

そろそろマジで彼女が欲しい。

もうシコるのに、なんのオカズもいらねーくらい、簡単に抜けるようになってしまった。

一発抜いてから寝るってのが、ルーティンになってしまってる。

なんかもう俺、中の感覚忘れてるくらいなんですけど~。

彼女は欲しい。

欲しいけど、誰でもいいわけじゃない。

俺の理想は、瀬原田センパイみたいな人。

瀬原田センパイってのは、高校の弓道部の1個上のセンパイだった人。

瀬原田センパイみたいな子と付き合いたいなぁって、ずっとずっと ずっとずっと思っている。

俺が弓道部に入部した時、瀬原田センパイは同じ2年の若保先輩と付き合っていた。

若保先輩がいつでも目を光らせていて、俺は瀬原田センパイに近付くことすらできなかった。

だから、遠くから見てただけの人。

とにかく、立ち姿が美しい。

お手本のような射型。

ポニーテールの長い黒髪。

長いまつ毛。

女優の北川景子みたいな感じ。

清楚で凛とした感じ。

でも、女子の先輩たちと話してる時は、あはははは!って、手を叩いて大笑いしたりしてた。

男子と話すのはNGなんだって、他の女子の先輩から聞いた。

だから、たぶん、挨拶するくらいで瀬原田センパイと喋ったことは一度もなかった。


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