第39話

さて これからどう話していこうか


まぁ 最低でもあと何年かすれば各国が勇者召喚を発表するだろうけどなぁー




「まず この世界の女神はどなたか知ってますか?」


「女神ミュー様ですわ。長髪の美女の女神様ですわ 神殿に像がありますもの」


「うん 私が5日前にあったのもその女神様だね。」




「ステータスオープン」




「ミュー様の加護か・・」


「ほんとなんですわね・・・」


「ほんとに存在してたなんて」


「それで そんな最高位の方がどうして勇者にアサミを?」




ん- 話すと長くなるから触りだけでいいか。




「これは もう各国の聖女と国上層部は知ってることなんだけどね。


まだ国民には知らせてないと思うんだ。


それを前提で聞いてくれる?多分 外に漏らせば死ぬけど。」


ここまで言わせたんだから一連托生になってもらうよーーー


ああ 私って 最低だ。






みんなが頷く。




「10日前 各国の聖女に神託が降りたの 


5年後に魔王が誕生します ですが 勇者も誕生します」




「これを聞いた各国は大混乱真っ最中なわけなんだよね」




「それで その勇者任命されたのがアサミってことか?」


「そーなんですの?」


「まぁ 証拠があるわけだしそーなんだろうな」




「まぁ そうなんだけど いつ どこに魔王と勇者が現れるかとかは


禁則事項でミュー様も神託で言えないらしくて」




「それでアサミが勇者だってことも知らないってことなんですのね」


「ええ その通り 私が勇者だーって言って回っても頭おかしいやつだって思われるでしょ?」


 




「まぁ 確かに・・・」


「だから黙ってたのソフィーもダリアも出会いが違ければ 何コイツとか思うでしょう?」


「まぁ 出会わないでそう言いまわってたらそう思うだろうな」


「でも私は 勇者のアサミじゃなく アサミだからお友達になったんですわ!」


「うん・・ ありがとう うれしいよ」




「で 多分私は倒せるとは思うんだよ」




「倒せば自由になれるんですの?」


「そうだね 魔王の裏に何者もいなければそれで自由に暮らせると思うの」




「2日前 また女神様に呼ばれたんだけどね」


「各国が勇者召喚をしようとして それが5年以内に確実に起きるって言われたの」




「勇者召喚はミュー様公認ではないんですの?増えるならいいではありませんか」


「うん ほんとならね仲間が増えるのはいいことだと思う。」


「ん- わからないな 何があるんだ?」




「ミュー様は私がもういるのに召喚する意味がないからやるなって止められないんだよ」


「神様ですのに?」


「うん 神はただ見守る存在 世界に干渉しすぎてはいけない」


「私は この世界に来る前に天界でミュー様に会って連れてきてもらったの だからこの世界の外だから干渉でスキルとか加護貰えたんだけど」


「今回の各国の勇者召喚をミュー様が許していない だからどんな人が来るのかまったくの未知なんだよ 


加護もスキルもミュー様が選んでつけてないから 極悪人がくるか 弱い人がくるか 病気で死にそうな人がくるか 完全にランダム」




「5年以内に確実に召喚されるって言ってた 私が動いたとしても多分それは変わんないんだと思う」


「多分各国が絶対成功させようと多少無茶してもやると思うんだ。


勇者召喚に成功するだけで その国は政治的に有利になるからね。


ましてや 勇者を王家にいれれたら将来安泰だとか思ってるんじゃないかな。


ただ 各国はランダムでどんなのが来るか知らない。


酷いのが来たら暗殺して勇者召喚なんてなかった。なんてこともあるかもしれない。」


 




「だから ギルマス お願いがあるの」




「なんだ?国にやめろっていうのか?」




「いや そこまでは言えないよ 情報がほしい」




「勇者召喚の条件 上級魔法使い50人分の魔力なんだよ」


 


「なっ それは相当ですわよ?!」




「それかそれ相当の魔力 失敗したらみんな死亡」




「かあああああ マジかよ めんどくせえええ」


「どこかで準備が始まったら 情報だけでもいいから教えてくれないかな。」




「私が集めた情報だと MP100の人を生贄に呼び出すとなると1000人必要らしいの」




「各国が召喚でその魔力に生贄を使ったらもう 魔王どころじゃないよね?」




「私はそれを止めたい 戦えない子供が呼ばれてすぐ死ぬかもとかそんなのつらすぎる」


アサミは立ち上がり 頭を下げる。




「お願いします。戦ってなんて言わない。情報だけでもいいから力を貸して下さい」










「アサミ ふざけるんじゃないですわよ!!」












(ああ やっぱりだめか・・ まぁ 巻き込まれた方はたまったもんじゃないよね)


『ん- そうだねぇ いきなり過ぎるしねぇ まぁ この国から出てもいいんじゃないかぃ?』


(でも この国も見捨てたくないよ。難しいね)






「なんで一人で戦う気でいるんですの!」








「え?」






「私を頼ればいいじゃないですの!そんなこともわからないんですの?!」




何言ってるんだろう わからない わからない わからない 


え ソフィーは何がいいたいの?




「ああ ソフィーの言う通りだ 何一人で抱え込んでる 確かに私たちは勇者じゃない


アサミに比べれば弱い いや 弱すぎる だからって あとは頑張れよなんて言えると思うか?」




ダリアもだ  なんでそんなこと言えるの?死ぬかもしれないんだよ?


ほっとけばいいのに あー まただ 私の悪いとこ 人と関わりたくない 距離を取りたい 


拒絶されるのがこわい 






なのに なんで優しくしてくれるの・・・








「ソフィー アサミと旅に出るぞ いいか?」




「誰に向かって言ってますの?! 置いていかれるなら 追いつくだけですわ」




「ほんとにいいの? どうなるかわかんないんだよ!?」




「だってお前 泣いてるじゃないか」




「あああああああああああああ」




「苦しかった なんでわだじがっで」




「だから私は隠してた 自分が勇者だって言える自信がなかったから」




「ミュー様に言われたの 偽物の勇者なんてそこら中にいっぱいいる そんなのになりたいんですか?って」




「私はそんなのになりたくない!勇者として生きたい!」




「ソフィー ダリア 一緒に行ってくれる?!」






「当たり前だばか!」


「私とダリアに任せない!」




「ありがどう」




家族だけいればいいってずっと思ってた。


前はそれ以外はどうでもよかった。


むしろ積極的に避けてた。




でも この二人にはずっとそばにいてほしい いや 私がいたいんだ。




はじめて私は形だけの友達なんかより  ほんとの友達がほしいっておもったんだ。

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