第24話
コーラがMPポーションだと気づいた二人は焦って他の食品も何か効果がないか検証を始めた。
鑑定: コーラ 地球産 炭酸飲料 (MPが500ほど回復する)
この世界にはない
「ちょっ なんで たかがコーラだよ!この回復量おかしすぎでしょ!」
『ん- ばあちゃんが思うに この世界にない が問題なんじゃないのかぃ?
例えば この世界にない物質のおかげで思いがけずMPポーションに変化した。
が一番ありえると思うんだよねぇ。』
お知らせ:ばあちゃんの推測が正しいです。この世界に持ち込んだ物はこちらでは高い効果になる場合が多いです。
「お知らせが仕事した!?てか リアルタイムでこっちみてんじゃないの?」
お知らせ:そんな事実はありません。
「そうですか・・」
「マジかぁ・・・ じゃぁ他の飲み物とかも別の効果があるかもしれないってこと?」
『ん- そうだねぇ 一番可能性があるのは エナドリ 栄養ドリンクとかかね あのワシのやつとか』
「ああああ ありえそう・・・ こうなったらやってみるしかないか。」
『まぁしょうがないよねぇ。あ でも これからの冒険には必要かもだよぉ お店に出すとそのうち
ポーション効果が噂が広がって人だらけになるかもだけど』
「ダメダメ そんなの!女の子に楽しんでもらいたいんだもの!」
『じゃぁ エナドリと栄養ドリンク買って鑑定してごらんよ。』
鑑定: エナドリ 地球産 炭酸飲料 (HPが500回復 疲労回復 眠気が飛ぶ)
この世界にはない。
鑑定: 栄養ドリンク 地球産 (疲労回復 状態異常回復 寿命1か月延長 ある程度の病気に即効)
この世界にはない。
「やばいやばいやばい なんだこれ!!万能薬っぽいよ!」
『さすがに栄養ドリンクはやりすぎ感があるねぇ・・・』
「あ そうだ タマおいでぇ」
『なぁにぃ お姉ちゃん』
「タマ 人化 できる?」
『あぁぁい わかったぁ・・』
タマが うーんうーんっと唸ると シッポがブルブル揺れて光りだした。
そのうちに体全体が光りだし、モクモクと煙が出始めた。
音としたら 『ポンっ』だろうか
煙が晴れ 姿を現したのは
5歳くらいの狐耳の銀髪幼女のお尻にしっぽが九つ。アサミに買ってもらった首輪がリボンに変化しており髪を結っていた。
なぜか標準装備の朱色の袴の巫女服が超似合ってる。
「やっば うちの妹 超かわいいっ 絶対攫われる。お姉ちゃんから離れちゃだめだからねっ!」
もう アサミがただのシスコンになっていた。
『あらあら かわいらしい ほらー おばあちゃんですよぉー』
と トキも孫を甘やかす。タマは高位存在なのでトキにも問題なく触れられる。
タマも久しぶりの人化なのか 二人の猫かわいがりでテレテレのようだが 髪を撫でられると細い目をして気持ちよくなっていた。
「タマ かわいい?れでぃ?」
「タマ あなたがナンバーワンよっ!」
っとピッと指を立てていた
『アサちゃん それ・・・』
「うん 一回言ってみたかった」
『それにしてもタマのかわいらしさは心配になるねぇ。いくら強いからと言っても一人にさせるのは危険だよ。』
「タマ 転移あるよ?お姉ちゃんのとこにいけるもん。」
「そういうことじゃないんだよ?」
『タマ アサちゃんが悪い人に捕まったらどう思う?嫌な気分にならないかぃ?』
「うん いやー かなしくなっちゃう」
『うん タマも人化が楽しいだろうけど 知らない人についてっちゃいけないよ?タマはこの世界で一人しかいない九尾なんだからね アサちゃんも心配しちゃうんだ もちろんおばあちゃんもだよ』
「うん わかったー ありがとぅ」
「ふふっ じゃぁ タマお話が終わったとこで このお薬飲んでくれる?」
と 先ほどの栄養ドリンクを差し出す。
「ん- あまい。」
「何か体に変化あるかな?」
「ちょっと元気になった?かも?」
「幼体化は解けないか やっぱ術とか封印の類なのかな」
『アサちゃん 焦ってもしょうがないよ そういうのはゆっくり考えるのが一番だよ』
「うん そうだね タマ いつかあなたを元の神獣にもどしてあげるからねぇ」
「あはっ」 タマの笑顔が二人には癒されてなによりも薬だった。
「タマ ここの宿の部屋の中では人化してもいいけど お外ではいつもの狐ちゃんでいてくれる?」
「うん いいよぉー」
「ありがとぅねー」とタマのことを優しくナデナデするのだった。
『って ドリンク問題はどうするんだぃ?これは気軽に使えないよ?』
「お知らせさん 何かいい方法ない?」
お知らせ:頼られると困りますが。。 そのうちレベルアップで取れるスキルで効果を落とせる可能性があります。 しばらくは自分用にするといいでしょう。
うん お知らせさん 自我があるようだ。
「じゃぁ しばらくは封印ってことで。」
その晩 仕事の合間に休憩室に宿屋家族とダリア ソフィーに場所を作ってもらい
試食が進んだ。
地球の食べ物はどれも好評で ミーナの宿屋にラーメン カツ丼などの食堂メニューは任せようっということでレシピを書いてアサミの店はデザート ドリンク オムライスなどの軽い物を提供することになった。
「このプリンっ!プルンとしてて味も濃厚で口当たりが最高ですわっ」
「このケーキもクリームがとてもいい。アサミっ!これは売れるぞ」
「あらあら こんな素敵な料理のレシピを教えてくれるなんていいんですか?」
「この町にないものはあとで商業ギルドにレシピを売るので ミーナさんの宿で先行して食堂に出してみてください。人気のメニューを知るのも商人として大事ですから。」
「ママ どれもこれもおいしいねっ」
「あ あとこれ 前言ってたマヨネーズです(入れ物そのまま渡すとめんどくさいことになりそうだから瓶に詰め替えておいただけど)」
マヨネーズを一瓶渡すとみんなに少しづつ味見をした。
「これは サラダにかけてもよし 揚げ物のソースにしてもいいですねぇ」
「ん!これはいいものだ!」
「これも売るんですの?」
「作るのは簡単なんですが あんまり時間がなくてうちの商会のインベントリ持ちの人が持ってきてくれることになってます。今ある在庫はあと100個くらいですね。」
「どれくらいの値段で売ることになるんでしょう?」
「レシピも渡すのでミーナさんも作ってみてください。店に売るのは銅貨5枚くらいを考えてます。」
「あら お手頃な値段 あなたたちっこれで新作つくるわよぉー」
「「「ママー わかったぁ」」」
ワイワイとにぎやかに試食会はおわったのだった。
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