莉子
SNSの件から暫く経った土曜日の夕方。
ピンポーン♪
僕がリビングでだらけているとインターホンが鳴った。
「私が行きます」
来客時の対応はほぼ
「
「
えっ!?莉子が来たの?前に会ったのはゴールデンウイークだったかな。
「上がって下さい」
「うん、遠慮なく」
なに?どういう事?
「
「うん、
「
「ありがと」
「コーヒーで良いですか?」
「うん、アイスでお願い」
「はい、
「うん」
まだ事態に追いつけていない僕を他所に
完全に席を外すタイミングを逃した。
昔はなにも気にせずに会話ができていたのに今の僕と
子供の頃の幼馴染とのありがちな約束を僕と
僕のお嫁さんになるという約束、こんな情けない今の僕にはその約束を叶える事はできそうにない。それに
昔を懐かしんでいると
「
「彼女!?いないよ!僕が冴えないのは
「ふ〜ん、そうなんだ」
それっきり、二人の間に沈黙が訪れる。あ〜、
「
いつになくモジモジとした感じで
「お待たせしました。コーヒーをどうぞ」
「あっ……」
それっきり
それから、アイスコーヒーを飲む間だけ
このままここにいても仕方がないから僕はコップの中身を一息に飲み干して席をたつ。
コップを流しに持って行き濯いでおく。
「僕、部屋に戻るね」
「あっ……」
そう二人に声をかけてリビングを後にする。
なんか言われた気がするけど気にせずに自室へ向かう。
女の子同士の会話に僕は不要だもんね。
◇
「
「
今はもう削除されている学校のSNSに投稿されていた画像。
この画像を見てから
その結果、
「
「うん、そのつもり」
「私、
「最近、
「
「そうですね……、私は兄妹として
「そう……」
「
私なりの決意表明。もしかしたら
「はい、
ああ、なんて良くできた妹分だろう。
私の胸に少しだけチクリとした痛みがはしった気がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます