子供の時に将来を誓った女の子を探して、あわよくば!?

神石水亞宮類

第1話 子供の時に将来を誓った女の子を探して、あわよくば!?




僕は子供の頃に、将来を誓った女の子がいた!

女の子とは? “大人になったら私をツネ君のお嫁さんにしてね”

と言われ、幼いながらに僕も【うん!】と大人になったら女の子と

結婚するものなんだと想っていた。




・・・でも、女の子は小学1年生の時に女の子の父親の転勤で

引っ越す事になった。

女の子とは、それっきり一度も会っていない!










・・・あれから20年の月日が経った。

ある時、久しぶりに思い出した“あの時のあの女の子。”

僕はふと、女の子を探そうと思った。

そしてもう一度! あの時の僕との約束を憶えているか聞いて

あわよくば、大人になったあの女の子と結婚できたなら?

凄く幸せだなと想ったからだ。



幼いながらに可愛いと想っていた女の子と結婚できたらいいな

と想像を膨らませていた。

今の歳なら、25.6歳になっていると思う。

ギリギリ結婚しているか? 結婚相手は既にいるかもしれない!

それでも、もう一度! “僕はあの女の子に会ってみたいんだ!”

懐かしい想い出と共にある僕の淡い恋心をもう一度確かめてみたい!

僕は女の子の少ない手掛かりを探偵に託す。



『・・・うーん? 情報が少ないですねぇ~』

『すみません。』

『いえいえ、少し時間がかかりますけどいいですか?』

『勿論です! よろしくお願いします。』

『全力で我々も、“女の子を探してみます!”』

『ありがとうございます。』







・・・探偵に頼んで、3ヶ月後。

女の子が見つかったという連絡を僕は探偵から電話で聞く。


【プルルルル プルルルル】


『はい!』

『坂部さんの携帯ですか?』

『・・・はい!』

『○○探偵の小島と言います。』

『はい! 女の子は見つかったんですか?』

『見つかりましたよ、女の子の住所と携帯番号です。』

『ありがとうございます。』




僕は早速、探偵が教えてくれた住所に向かった。

ワンルームマンションの5階に女の子が住んでいるらしい。

ドキドキしながら、僕は彼女の部屋の番号をインターホンを押した。

予め、探偵から僕が彼女を探していた事は聞いているとのこと。



【ピーポーン】

『はーい! 坂部君?』

『うん! 急にごめんね。』

『いいのよ、中に入って!』



インターホン越しの彼女をの声は凄く可愛かった。

懐かしさと大人になった彼女は今、どれだけ綺麗になったのかなと

いうワクワクした気持ちを僕は抑えきれない!



【コンコン】


彼女がドアを開ける。



『・・・ひ、久しぶりだね、』

『私も一度、坂部君と会いたいと思っていたのよ。』

『・・・あ、ありがとう、』







・・・20年ぶりに会ったあの女の子は? 

物凄く僕の想像を超えて変わっていた!



【あわよくば?】そんな事を考えたていた僕は後悔した。

彼女は、あの頃と比べて随分とポッチャリとしていて100キロ近くは

あるであろうと思う体重。

横にデカく、服もぴちぴちで伸びきっている。

あの頃の面影など微塵もなかった。

40万円も出して僕は探偵を雇い彼女を探してもらったと言うのに......。

まさか!? こんな結末になるとは!?

彼女は現在! 【彼氏募集中】で僕ともう一度再会した事で彼女が僕との

あの時の“約束”まで思い出してしまう。




『子供の時に二人で約束した事、坂部君は今も憶えている?』

『・・・い、いや、憶えてないよ、』

『あの時、私が大人になったら坂部君のお嫁さんになりたいって

言ったのよ。』

『へーえ、そうなんだ、』

『坂部君も私と結婚するって言ってくれたじゃない!』

『・・・そ、そうだっけ?』

『そうよ!』

『僕は純粋に懐かしくてもう一度、サラちゃんに会ってみたいと

思っただけなんだけどな。』

『ここから、“またはじめればいいじゃない!”』

『たまに、ご飯に二人で行くぐらいなら、』

『たまにとは言わずに、坂部君となら、いつでもいいわよ。』

『あぁ! ごめん、今日は用事があって行かないと、じゃあまた

連絡するよ。』

『うん! いつでもしてきていいからね。』

『・・・ううん、』





女の子の大人になった姿に【理想と現実】は随分と違っていた。

やっぱり、“会わなければよかったと後悔している”

いい想い出は、思い出のままにしておくのがいいと分かった。




あれから、彼女から何度も連絡が来るようになった。

僕との結婚を真剣に考えているらしい。

僕は全く考えてないと言うのに......。

今は、どうしたら? “彼女から逃げられるかばかり考えている。”

自分勝手かもしれないけど? 僕の理想があの時は勝っていたからだ。

もう二度と、“初恋の女の子に会いたいと思わないようしようと”

僕は心に決めた!

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