最後の活動

「寧々、深淵なる愛の会の活動、次は何を流行らせたい?」

 俺は、次の活動を考えていた。

「そうだね…………『愛されないのなら死ねばいい』っていうのはどう?」

「それって、告白してふられたら自殺するってこと?」

 身を乗り出して海星は問う。

「うん。これが流行った結果、愛されている幸せな人だけが残ることになるの。それって、世界が平和になるってことじゃない?」

「確かにな」

 俺は納得してうなずいた。


 それからは、告白祭りだった。

 それと同時に、校舎の周りは死体だらけになった。

 俺のクラスに残ったのは、たった数人だった。

 寧々は、これでもかと口角をあげて絶叫した。

 これまで、心の内に秘めていた恨みを音に乗せて。

「かわいそうでしょ! 誰にも求められないことは! だから、死ねばいいのよ。そうしたら、楽になるから」

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