第68話 感謝

 復讐代行編しゅーりょー。



 ーーーーーーーーー


 復帰配信を終え日が経つ。

 結構思いっきりぶっちゃけたがこれと言って変わっておらず顔出し配信者として続けている。


 復帰してすぐ消えたあとも配信をした。

 

 敵地に手榴弾投げるだけ投げた勇者が帰ってきたんだ。普通の配信をするのではな……







 んなことはなく、普通に打倒レンのゲーム配信をした。

 俺が狡噛レンってことを公表してないからな。

 ディスコードのあのメッセージで十分みんなの思い受け取ったしな。


 すごいやり切った感はある。


 結果はついてこないが。


 現に炎上している最爽エリーに沢山のアンチコメントがリプに送られている。リプだけでこれは……DM相当ひどいだろうな。


 別にあいつの性格の悪さは否定しない。あいつはクズだ。けどなんかこのやり方は……嫌いだ。

 他のやり方なんて思いつかないけど……嫌いだ。


 一度喰らってるからこそなんだろうな……この気持ちは。いや、みんなそうか。


 俺にはファンがついてきてくれた。信じてくれる人がいた。

 けどあいつには多分いない。絶対たくさんの人に幻滅されることを自分でネットの世界にばら撒いたんだ。

 本当に怖いよな。デジタルタトゥー……改めて思わされる。


 ほぼ拳銃と同等……いや、それ以上かな。

 それぐらいのものとネットを捉えていた。



 ****



 俺は今、エターナル株式会社があるビルの前にいる。


 改めて社長へ挨拶するためだ。世話になった人に直接挨拶したいんだ。


 これで最後になるだろう目の前のビルの敷地に入った。


 ****


 

 「やぁ、向井くん。改めてひさしぶりだな!」

 「そうですねお久しぶりです!」


 目の前にいる豪堂社長は前に見て感じた迫力を感じなかった。なんかやつれてる?


 「元気ないですね?」

 「あぁ、マスコミ対応がね。自分で言わせてもらうが大企業で起きた背任罪だからね。マスコミ共がいろいろと喰いついてくるんだ」

 「あぁ……なるほど。自分が関わってると思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです」


 部長が俺の件を勘違いしてしでかしたと考えると、間接的に俺が原因に思えてくるからな。


 「何言っているんだ! 君は被害者だ! 何も悪くない!! そんなこと思わないでくれ!!!」

 「は、はいっ!!!」


 やつれていても豪堂社長の強面は健在だ。ちょ、ちょっとビビった……


 「それにしてもあの復帰配信はスカッとしたぞ! 1日復帰って言われて何をするのかと思っていたが……最高だった!」

 「言いたいこと言っただけですけどね笑」


 ちょっと照れくさくて謙遜した俺を見て豪堂社長はノンノン! と人差し指を振った。


 「言うことが大切なんだ。発信することが大切なんだ。自分の考えを言える。これだけですごいんだ。君は立派だよ」

 

 真っ直ぐに俺を見つめ言ってくれる豪堂社長に視線を外してしまった。

 本当照れる! ニヤけちゃう!! 



 


 気分が上がっている自分を御し豪堂社長に向き直る。

 豪堂社長に言いたいことがあるんだろ? と自分を煽る。


 


 「俺に配信という場を提供してくれてありがとうございました。あなたのおかげ俺は生きがいを手に入れました。スゥーーーありがとうございましたぁぁぁ!!!!!」


 社長室にびっしりと響かせた言葉。直に受けた豪堂社長はちょっと圧倒されてるのか目を見開いていた。

 

 「ふはははは!!! こちらこそありがとう!!! 少しの間だったがぐらぶるダクションで配信をしてくれでぇぇぇぇぇえええ!!!!」

 「グギギギギギぃぃ……」


 倍返しされた。今現在キンキンしてます。けど……この鼓膜が響く感触が心地よく思えた。


 「向井くんに鼻で笑われないようにぐらぶるダクションを成長させていくぞ!」

 「配信しながら見ときますよ。故郷の成長を(笑)」


 豪堂社長と握手を交わし社長室を後にした。


 本当に……お世話になりました。


  

 ****



 「向井くん!!」

 「?! ……小平さん!」


 社長室を出た社内で小平さんと出会した!

 とりま遭遇したら《逃げる》コマンドを……


 「逃げるんじゃない!」


 小平さんに首根っこを掴まれた。残念逃げられなかったか〜


 「捕まった笑」

 「なんで逃げるのよ!」

 「ん〜反射」


 ゲームする以上、何事にも反射しないとな! ピカ〜ん!!


 「もーう! 会えなくなるんだから挨拶ぐらいしてよー!」

 

 小平さんのプク顔最高だ。可愛すぎるよ!

 

 「ん〜なんか小平さんとはいつでも会える気するや」

 「!? そ、そう? ま〜向井くんがそういうならいつでも会ってあげるけどー?」

 「あ、大丈夫です」

 「なんだとー!? このこのー!!」


 ポカポカ叩いてくる小平さん……やべぇ最高すぎだわ。アンチの叩き全部小平さんになってくれねぇーかな。


 「冗談ですよ。また会いましょう。絶対俺が会いたくなるんで」

 「……や、約束だよ?」

 

 小平さんが上目遣いで小指を向けてくる。………うん、反則です。これはVTR確認なんてしなくていいです。


 「ちょ、ちょっとー? 向井く〜ん??」


 やべ、昇天しかけてた。


 小平さんに精神を引き戻された。


 「はい! 約束です! 次会う時まで俺の配信でも見ててください!!」


 約束を果たしエターナルを後にする。


 




 「よし! 配信の準備でもするか! 今日も楽しむぞぉぉぉぉぉぉお!!!!」



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 2章目(?)終わりです! 2023年になる前にやりたいこと終えれてよかったです!

 ここまで書けたのも皆さんが見てくれたおかげです。本当にありがとうございます!


 今までほぼ毎日更新してたので、この後はゆっくり更新していこうかな〜って考えてます!(ざまぁしか考えてこなかったから、この後の構成ないに等しい!!)

 更新頻度減ると思いますが、これからもよろしくお願いします!


 

 話の節目ということで成績はっぴよーう!(俺が時々見て記憶にある順位)


 日間・最高3位

 週間・最高4位

 月間・最高12位

 年間・最高23位


 全部ジャンル別。

 


 


 

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