無私の心
金沢へ旅行したとき、忘れられない思い出がある。
住宅街の中にぽつんと佇む小さな甘栗屋さんに入った。手作りの栗ジェラートを買ってその場で食べた。お店のおじさんがすごく気さくな方で、観光スポットについていろいろ教えてくれた。
教えてもらったお城へ行こうと道を尋ねたところ、「これから帰るから送るよ!」と言われ、なんとBMW(ここ萌えポイント)でお城の入り口まで送っていただいたのだ。
栗ジェラートと甘栗しか買ってないのによ・・・初めて会った一見の観光客にどんだけ親切なんだと驚愕した。これぞ無私の心。
良い大人になると気遣いができる人とそうでない人がわかってくる。
ちなみに私は気遣いができない方だと自負している。
気遣いにもいろいろレベルがあるが、何かをプレゼントするとか褒めるとか、目に見えることばかりではなく、ここでは本当に相手のことを考えて取る行動だ。
私はいろんな方の気遣いに助けられてきた。気遣いを受けたときに、あっこの方は本当に人のことを思ってくれている、と分かるものだ。
そういう気遣いは忘れられない。自然とできる人が羨ましい。徳があるというのか、損得抜き、自分のことは度外視で相手のためを思った行動が取れる人だ。
私などは人のために、と思っても無意識に自分のためになることを考えてしまう。しかし、案外自分ではダーティな計算をしていることに気が付かないものなのだ。結局裏があることは見抜かれる。薄っぺらい人間とバレてしまう。
無私の心で相手のために何かをする、頭ではそうありたいけどなかなか実際の行動には移せない。できる人にはきっとこうした気遣いは当たり前なのだろう。
どうすれば心から人のために行動できるのか、自分でもまだ答えは出ていない。でも、お手本にしたい人たちには出会ってきた。少しでも彼らのような行動ができるよう、真似からだけでも始めてみたいと思う。
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