ある花

そこには花がある。


特別綺麗でも、特別汚いわけでもない花。


なんの変哲もない花がやだそこのある。


ある人はその花に気づかず通り過ぎるだろう。


ある人は気づいても見て見ぬふりをするだろう。


またある人はその花を摘むだろう。


そしてある人はその花を踏み潰すだろう。


きっと僕が花に何をしても咎める人なんてどこにもいない。


それなら僕は花に水をやろう。


美しく咲くようにと願いを込めて。

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