みぎ。

奈流【ナル】

第1話 この世界のふつうのこと。

私には、『みぎ』という言葉が存在しない。

不思議な人は、右手 左手というように「左右」共に言葉が存在する。


1A32年(ワンエースサンジュウニネン)謎の病、

「単発性言語消化不良症候群」の流行

(タンパツセイゲンゴショウカフリョウショウコウグン)

によって私たちは言葉を失った。


誰にもかけている言葉がある世界で生まれた私たち。


『ひだり』しか知らない私には、『みぎ』という存在があることもわからない。

私のような人間がこの世にいるのが普通で

すべての言葉を手に入れてる世界が不思議な世界。


※ヤクソクがひとつある。この世界をかわいそうと思わないで。私たちは普通だと思って話してるからだから、悲しいと感じたらおはなしをやめて、自分の世界に戻って


これはそんなおはなし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る