いたずら部

@ommu

第一話 駐車場

 杏田桜


高校時代から校内テストで負けたことはない

しかし、校外テストとなると話が別である


私の勉強法は教科書の暗記であった

記憶力は田舎で一番とも言われていた


指定校推薦

私は暗記力を活かし

憧れの東京に進出した



入学式からキラキラ輝く都会の学園生活は

私にとって希望とならず

いつの間にか学校には通わなくなっていた



「お母さん?ちゃんと通ってるって。友達も出来た。うるさいなーー、今から友達と飲みに行くから切るよ。」


いつものように母親からの電話

娘の声を聞いて安堵してる声が


私、良い母親でしょ? 感があり

無性に腹が立つ


スマホをベッドに投げつけ

急いで画面を見る


良かった。割れてない……



この安堵は投げなければ生まれなかったものである



また人生を無駄なものに割いてしまった

そうため息をつき


街頭だけが入ってくる

薄暗いワンルームで一人眠りにつく



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