第407話 えびえびしすたーず「先送りの弊害」

「先輩。ヨーロッパのお友達からお電話ですよ」

「ちょっと変わって!」

「先輩。受話器は逃げませんよ」

「学校の職員室の電話にかけてきたってことは、ようやくあの外交官ナンバーの車を取りに来る日が決まったと言う事でしょう!?」

「先輩。職員室で大声で電話相手と話さないでくださいよ」

「異世界召喚された時に役立つものを積んであるからまだまだ預けておくって!?」

「先輩。教頭先生が睨んでいますよ……」

「そんなもの民間人が使いこなせるわけないでしょう!!」

「先輩。もっと小さな声で話してくださいよ」

「そりゃ私だって経験が無いとは言わないけど……」

「……先輩。何の話しているですか?」

「とにかく、私が困って……。あー、電話切るな!」

「先輩。教頭先生が手招きで呼んでいますよ……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る