第148話 えびえびしすたーず「日向のような」

「ごきげんよう姉さま」

「ごきげんよう我が妹さま」

「ここは暖かくてよろしいですわね」

「ええ。熱帯植物を育てるための温室は、素晴らしく温かいですわ」

「姉さま、本当にそうですわね。お外の寒さが嘘のようですわ」

「我が妹さまも凍えるような寒さより、この日向のような温かさこそが似合いますわ」


「……書記、えびえび姉妹って何か悪いものでも食べたのですの!?」

「副会長……。私だって何が何やらわかりませんよ」

「会計、貴女なら何かわからないの!?」

「副会長、知りませんよ。えびえび姉妹なら異世界に召喚されすぎて、お嬢様に目覚めたとかじゃないのですか?」

「そんなわけがあるわけないでしょ!」

「これでお嬢様学校が静かになって良いことばかりじゃないですか」

「会計、絶対に今回の反動がどこかで出てきますわ!」


「お姉ちゃん。何か色々言われてるよ?」

「……演劇部に頼まれて、台詞チェックしていただけでここまで言われるとは」

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