第65話 えびえびしすたーず「水晶」

「私にも生徒会長を超える才能があるはずです!」

「副会長。いきなり生徒会室で叫ばないでください!!」

「副会長も会計も叫ばないでください。書類整理に邪魔です!!!」

「会計も書記も静かになさりなさい!!!!」

それから三分後。

「異世界に召喚されて英雄の才能を確認できたなんて、生徒会長がうらやましいですわ!」

「副会長。それなら水晶で試してみます?」

「会計。水晶とは?」

「書記から副会長に説明します。実は触れると才能が開示される水晶が、この学校に保管されているという学園の七不思議がありまして」

「胡散臭い話ですわ」

「会計から捕捉しますと、実はその胡散臭い水晶が生徒会室に保管されています」

「それほどの大事な話を、生徒副会長の私は聞いたことないですわよ!?」

「だって、生徒会長から渡された胡散臭い水晶に触っても何も反応しなかったから」

「会計の話を補足しますと、会計も書記も何も反応しなかったから副会長に報告する前に忘れていました」

「……それで副会長から聞きますわ。その胡散臭い水晶はどこですの?」

「確か、生徒会室の冷蔵庫の中に放り込んだような」

「時々、会計の思考と行動が理解できない時がありますわ」

「副会長。書記の私が胡散臭い水晶持ってきましたよ」

「こんな手のひらサイズのまんまるな水晶に触って、生徒会長より優れた副会長の私の才能が開示されますの?」

副会長は無造作に書記から胡散臭い水晶を片手で受け取った。

「書記の私が報告します。副会長が水晶に触れたら発光を始めましたよ!!」

続く!!

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