第56話 えびえびしすたーず「文化祭」

前回までのあらすじ!

予算を確保した文化祭は無事開催された!!


私は生徒副会長……。

名門のお嬢様女子高の生徒副会長……。

「先輩。何時間も並ばないと食べられないスイーツを、ただで食べ比べてて良いのですか?」

「二年三組の担任になって一番うれしい役得だわ」

私は生徒副会長……。

生徒の規範となり淑女としてふさわしい学園生活を体現する生徒副会長……。

「我がお姉ちゃん。やっぱり一流の芸能人はすごいね」

「我が妹よ。こう向上心が刺激されるね」

私は生徒副会長……。

けっしてえびえび姉妹などに負けない生徒副会長……。

「あの学校と関係ない魔法少女が文化祭に参加してもよいのですか?」

「生徒会長たる私が認めているのです。一流のものに触れて学びなさい」

私は生徒副会長……。

絶対に破天荒な生徒会長には負けない生徒副会長!

「副会長。書記の私と会計で二年三組のケータリングをまわってきたけど、このクレープ最高ですよ」

「書記の言う通りで、値段に相応しいクレープのクリームに舌が恋しちゃう美味しさでしたよ」

私は生徒副会長……。

この二人には、後で生徒副会長としてしっかり淑女として教育しなければ!!

「はい。これ会計の私が確保した副会長のクレープです」

「副会長、書記の私が言うのも変ですが、何をぶつぶつ呟いているのですか?」

「クレープ食べたいじゃないの?」

「なーんだ。それならハイどうぞ」

書記は会計が手に持っていたクレープを受け取ると、生徒副会長の口に突っ込んだ!!

「貴女たちはいきなり何を!?」

私は生徒副会長……。

クレープのおいしさに負けてしまった生徒副会長……。

明日には、クレープのおいしさに負けない生徒副会長になろう……。

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