えびえびしすたーず「電波が頭に降ってきた」

第49話 えびえびしすたーず「焼き芋と二年一組の副会長」

「お待ちなさい!」

「我が妹よ。待てと言われたよ」

「待てと言われたね。お姉ちゃん」

「制服を着たまま帰宅中に買い食いするなど許されません。校則違反だけではなくわが校の伝統ある歴史に泥を塗る行為です。我ら二年一組の生徒ならば帰宅してから着替え……」

「我が妹よ。わが校の制服着ている人がコンビニの前でいきなり語りだしたよ」

「我がお姉ちゃん。この人二年一組の生徒会の副会長だ」

「そもそも二年三組は規律が無いのです。あの生徒会長からあなた達えびえび姉妹と……」

副会長からえびえび姉妹に説教が始まった!!

えびえび姉妹は、副会長を素通りしてコンビニに入店した!!

「いらっしゃいませ」

「店員さん。焼き芋二本お願いします」

えびえび姉は、焼き芋の購入を始める。

「それに引き換え我が二年一組は違います。みな勉学とスポーツに励み数多くの賞を……」

副会長は、えびえび姉妹が素通りしたことに気が付いていない!!

「お支払いはどうしますか?」

「スマートフォンで支払います」

決済音がコンビニの中に鳴り響く。

「ありがとうございました」

「店員さんもお姉ちゃんもありがとう」

「姉からも店員さんありがとう」

えびえび姉妹は焼き芋を無事購入すると、副会長を素通りして家路につく。

「このように二年一組は二年三組とは違いお嬢様学校の名を高め、さらなるお嬢様学校に相応しい……」

副会長は、えびえび姉妹が往復で素通りしたことにまだ気が付いていない!!

「あの、お客様?」

「申し訳ありません。副会長なのに店先でえびえび姉妹に説教を始めてしまいまして」

「お客様。その二人ならもう帰りましたよ」

「なぁ!?」

副会長は、えびえび姉妹に説教することを失敗した!!