2.時は大体20年前


 自分の通う限界集落の小学校に『パソコン』が来たのは二十年程前のことだった。

 

 パソコンというのが映画などにはとっくに登場していて、実際にはウインドウズ98とかなんとか言って、インターネットという世界でなんやかんやできるんだろうくらいのイメージはある時代だった。

 手元のスマホによれば、未来少年じゃないほうのコナン映画も仮想現実に閉じ込められる事件の話だったし、当時小学生と中学生の境目の自分に限らず、ちょっとアニメ・ゲームを見ていれば、仮想現実とかパソコン通信とかいう世界はほぼ常識として理解できるくらいの予備知識はあったのだ。(ロック〇ンとかポケ〇ンでも普通に電脳世界・パソコン通信って単語は出てきていたし)

 まあ要するに、インターネットという存在への自分の理解度は、今も昔も変わらなかったということだ。

 そして今と違うのは、その「仕組み」だった。


 今はそれこそ「なろう」やここ「カクヨム」に、直に小説を置かせてもらえる。

 しかし昔は違った。小説を置かせてもらえるサイトもあったような気はするけれど、mixi


 そしてこの感覚を一番理解してほしいのだが、mixiが現れるまでは、「個人が手軽に好きに編集できるウェブ上の空間」なんてものはなかった、というのはであって、パソコンに詳しい人からしてみれば「自分のホームページなんて作るの簡単だったじゃないか」ということになる。しかし自分は作らなかったし作れなかった。


 要は何が言いたいのかというと、

 この話は「当時も今もパソコンに詳しいわけでもない人間が語る世界観」であって、二十年前から自作のパソコンでしっかり勉強してHPを自作してバリバリやってる人とは感覚や見方が違いますよということである。

 それを踏まえて、次に話を進めたい。





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