クリスマスの朝

 お店に着くとかわいいものがズラ〜っと並

 んでいた。

 

 あー、どれもこれもかわいいな。

 どれ選べば正解なんだ…。

 

「あ、このスマホケースかわいいな。わたし

 これにしよっかな」

 

 ハヤッ…。

 

 えーと…

 オレは…

 

 …

 

「ねー、この猫のゆるキャラかわいいよー。

 これプレゼント交換のやつにしなよ。わた

 しが絶対に当ててやる!」

 と、当てる気満々の優依。

 

 まだ、買うって決定もしておりませんよ?

 と思ったけど、優依がそんなに欲しいなら

 これにしようと決めた。

 

 それからお店をぶらぶらしてフードコーナ

 ーでお昼を食べた。

 

 …これってさー、デートみたいじゃね⁈

 付き合ってないけど。

 

 

「あ、ねーねー。帰りにジャガイモ買って来

 てって言われてたんだー」

 

 …ジャガイモ。

 

 やっぱりデートじゃない‼︎

 デートでジャガイモとか普通言わねーし。

 

 てか、ほんとにジャガイモ買ってるし!

 

 

 そして、オレたちのデート…いや、お買い

 物は終了した。

 

 

 

 

 クリスマス当日

 

「ジングルベール、ジングルベール、ルルル

 〜、なる〜」

 

 は?

 

「なんだよ、ルルルなるって」

「あ、和希おはよ〜。ごめん、起こしちゃっ

 たね」

「そんな歌、歌われたら誰だって起きるわ」

「えーッ、そんなに上手かった〜?やだぁん

 ッ♡恥ずかしいんッ♡」

「…変な声出すのやめろよ。かーちゃんが勘

 違いするだろーが」

「勘違い?なんの?」

「もー…、いいから……。で、飾り付けすん

 の?」

「あいッ‼︎」

 

 テンションの高い優依。

 

「そんなにクリスマス会楽しみか?」

「当たり前だよ〜。ケーキにチキン、沢山の

 お菓子にジュースだよ〜。幸せじゃん」

 とうっとりする優依。

 

 …食いもん目当てかよ。

 

 今日は、オレの部屋でクリスマス会をする。

 

 でも、あと何時間あんだよ。

 優依は、ほんとに早起きだな…。

 元気だし…。

 

 で、飾り付けも完了した。

 

 …まだ一時間くらいあんじゃん。

 

「ねー、ねー、今日雪降るかもしれないんだ

 って」

 部屋の窓から外を眺める優依。

 

「あー、ホワイトクリスマスってやつ?」

「うん。そしたら素敵だよねー」

「まーな。でも、オレ雪降ると寒いからやだ。

 寒いの苦手」

「もー、ロマンチックじゃないんだから」

「優依も雪見た時、かき氷食べたくなっちゃ

 ったって昔言ってたじゃん」

「それは、子供の頃じゃん」

「今も子どもだと思うよー?」

「んもー、何をおっしゃいますかー。みてな

 さいよ。びっくりするから」

 

 と優依は、着替えに一度帰った。

 

 先に奈美さんが到着した。

 

 

 

 

「あ、奈美さん。髪の毛に…」

「えっ?何虫⁉︎やだ。早く取って」

「あー、虫じゃないけど、じゃ失礼します」

 

 オレは奈美さんの髪についていた飾り付け

 の時に使ったテープを外した。

 

 

 

「お待たせー。」

 

 …あ。

 

 優依…

 

 続く。

 

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