召喚されたらゴミ箱行きでした
サプライズ
第1話 召喚
誰かの叫び声が聞こえる。
人が行き交う音。
石造りの床を歩く足音。
頭痛。
なんだ?
意識が明瞭でない。ぼんやりとする。
寝ている?
気づけば床に倒れていた。こんな固いところで寝た覚えはない。
どこだここは?
起き上がりながら周りを見渡すと、石造りの西洋風の神殿らしき部屋の中にいることに気づいた。
窓はなくおそらく地下だ。
床には野球のダイヤぐらい巨大で複雑な魔方陣らしきものが彫られており、若干赤みを帯びていた。
カルト宗教か?
そして目の前では巫女服のようなものを着た女性が倒れていた。
その周りには人だかりができており、たくさんの人がその人を看病したり心配したりしていた。
なんだこれ。どういう状況?
自分だけ置いてけぼりにされている。
そもそも格好がおかしい。どうにも皆深手のローブを羽織っていて、杖を持ったりしている。
そうでないものは軽装の忠誠当たりの軍服のようなものを着ており、腰には剣をさしていた
どこか演劇のような雰囲気がある。観客はいるのかと周囲を見渡したがどこにもいなかった。
だがどこかで撮影しているのかもしれない。
しかし、状況を聞こうにも話しかけられるような雰囲気ではない。
俺はあまりにも場違いな雰囲気を感じて、とりあえずこの場から離れようと他の道を探す。
後ろにはなかった。後ろには何かデカデカと紋章と言うか、国旗みたいのが飾ってあった。
正面の人だかりの奥に出口らしきものがある。
ええ、どうしよう…。
悩んでいると看病している人だかりから悲鳴とすすり泣く声が聞こえてきた。
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