第16話

コサラ「それじゃ、楽しませてもらおうか!」


リクの能力など気にせずに、コサラは攻撃を仕掛ける。


コサラ「#指刺死__デスフィンガー__#!!」


凄まじいスピードでリクに突き刺そうとするが、岩の壁で防ぐ。


リク「あ、あぶねぇ....」

コサラ「惜しかった....ん?抜けない?」


突き刺さった指が岩で固められ抜けなくなった。

その隙にリクも拳を振り上げる。


リク「捕まえたぞ.....おらっ!」

コサラ「ふっ!」


だが鉄で体を固め、ダメージがない。


コサラ「良い動きだったけど、効かないね!」

コサラ「#鉄脚回し__ストロングハンマー__#」


もう一度岩の壁で防ごうとしたものの、まるで巨大なハンマーのように岩ごと蹴り飛ばされた。


リク「ぐはっ!!!!」


吹き飛ばされたが、辛うじて意識は飛んでいなかった。


リク「くそっ.....」

コサラ「体が千切れる勢いで蹴ったつもりなんだけど....さすがに頑丈だね」

リク「....そうかよ」

リク(くそ....マジで千切れるかと思った....)


千切れはしなかったが、それでも肋骨が何本か折れていた。


リク「くっ....次は俺の番だ!!#岩の化身__ロックゴーレム__#!!」


巨大なゴーレムを2体作りだし、2体同時に攻撃を仕掛けていく。


コサラ「無駄だっての!#鉄脚回し__ストロングハンマー__#!!」


やはり、ゴーレムはバラバラにされる。

だがその瓦礫の影から、リクも飛びかかる。


リク「#大地創壊__エルブラスト__#!!!」


何かのエネルギーを拳に集め、そのままぶつける。

コサラはまた鉄になり体を固めるも、意味をなさなかった。


コサラ「がぁぁっ!!!!」


地盤ごと破壊するほどの威力、一体何のエネルギーなのか...それは、地震だった。

どんな硬さでも防ぐことなどできはしない。


リク「.....まだだ....行け!ゴーレム!」


リクは手を休めない、バラバラにされたはずのゴーレムを復活させ、そのまま体当たりで特攻させた。

そのままゴーレムは再生不可能なほどにバラバラになった。


リク「はぁ....はぁ....やったか....」


だが、その期待はいとも簡単に崩れる。


コサラ「はぁ....はぁ....いって....流石に効いたよ、今のは」

リク(マジかよ.....あれでも倒せねぇのか....)

コサラ「お礼をしなきゃね.....ふっ!」


ダメージを負っているとは思えないスピードだった、あっという間にリクの目の前まで近付いてきた。


リク「な、なに!?」

コサラ「#鉄脚回し__ストロングハンマー__#!!」

リク「ぐぉっ!!!」


蹴り飛ばし、すかさずに続ける。


リク(嘘だろ...確実にダメージは与えてるはず.....なんでこんなに....)

コサラ「僕の体は鉄だからね.....頑丈さだけなら世界でも僕の右に出るものは居ないよ」

リク「くっ.....その上一発がとてつもなく重い...」

コサラ「....ダメージがかなり大きいみたいだね....特別サービスだ、君の最初の質問に答えてあげよう」

リク「な.....に.....?」

コサラ「僕たちの目的は、この世界を作り変えること、だからまずは壊す」

リク「壊す....だと....」

コサラ「なぜ?って顔してるね.....おかしいと思わないか?この世界」

リク「なにがだ....」

コサラ「僕たち#能力者__ゴッドギフト__#と普通の人間では能力があるかないかの違いしかないのに、生きる場所も分けられている....おかしくない?....ただ存在するだけで、馬鹿みたいに差別してくるんだよ。こんなの許せるはずがない」

リク「だが....」

コサラ「そんなのは認められない?....逆に聞きたいんだけどさ、君にはこの世界を守るという正義があるように、僕たちはこの世界を作り変えるという正義がある....なら#普通の人間__かれら__#の正義って.....一体何?...分かりきってる、そんなものは無い、いつだって迫害と戦争が繰り返されている」

リク「だとしても.....何の関係もない人まで巻き込むのは....!!!」

コサラ「あぁ、知ってる。だから言ったじゃん、気の毒だって」

リク「ふざけんな.....そんなの.....許せるはずがねぇ....お前たちがやってるのは凶悪なテロ行為だぞ....ただの迷惑野郎だ」

コサラ「聞く耳持たないね....まぁいいや、どうせ結末は同じだし....#怒りの小槌__アイアンストライク__#」


鉄の一撃が、一発


リク「ぐぁっ!!」


そして、また一発


リク「がはっ!!」

コサラ「ほらほら、もっと耐えてみなよ!!ほらっ!!」


また.....一撃


リク「がぁっ!!...あぁ!.....はぁ.....はぁ.....」


リクはその場で倒れた。


リク(終わるのか.....俺は.....こんな所で.....死ぬのか.....??)


「リク!」


リク(なんだってんだ.....)


「リク!」


リク(なんで今になってお前の顔を思い出すんだ....いや....今だからこそ....か)


「ほら!リク! 」


リク(なぁ....ミレット....)



━━━━━ミレット「もう....また喧嘩したの?」

リク「うるせぇ」

ミレット「ほんとに.....毎回手当する私の身にもなってよね」

リク「いってぇ!お前もうちょい優しくしろよ!」

ミレット「痛いのが嫌ならもう喧嘩はしないことね」

リク「ぐぅ.....次は絶対に勝つ!!もっと強くなる!!」

ミレット「いやだからさ」

リク「そんでもって!いつかお前のこともずっと俺が守ってやる!」

ミレット「....ふふ....なんか私誰かに襲われることになってるし....じゃあもっと強くならないと....ね!」

リク「いってぇぇぇぇ!!!


そう言ってから、年月は過ぎて2人は力をつけ軍に入った。


ミレット「いよいよね、リク」

リク「あぁ、そうだな....てかお前まで入隊しなくても良かったんだぞ」

ミレット「何言ってんのよ」

リク「え?」

ミレット「今更あんた一人にさせる訳にもいかないでしょ。それに....どんな所でもリクと一緒なら怖くないわ」

リク「な....何言ってんだよ....お前」


そして....その数年後、ミレットはリクと共に戦地に行き、リクに対する死角からの敵の攻撃をミレットが庇い....


ミレット「リク!!危ない!!!!」


ミレットは戦死した━━━━━


リク(ミレット....あの時....お前なんで俺の前に立ったんだ.....どうして俺なんかを.....俺はお前を守りたかった....お前に生きてて欲しかった....)

コサラ「もうそろそろトドメかな.....」

リク(いや....違うよな....)

リク「.....まだ.....まだだ」

コサラ「ん?」

リク「このまま死んでも.....あいつは顔も合わせちゃくれねぇよな.....は.....はは.....」

コサラ(なにを....笑ってるの)

コサラ「....なに?水?」

リク「はぁ....はぁ.....」


リクはこの場所にある水分を操り、とてつもない早さで浸水していき、ついに膝まで水かさが上がっていった。


コサラ「くっ....この水の量は....っ!!!こ、これは.....」


サイクロンを起こし、生えた木々は下から湧き出るマグマで焼け、そして地震の力もいつでも発動可能。

まさに一言で表すなら地獄。


リク「これで....決める.....#神の天罰__ノア__#」

コサラ「くっ.....うぉっ!揺れが!!」

リク「はぁ.....はぁ.....」


揺れで大きな波が起き、コサラをのみこんでいく。

そして飲み込んだ波ごとサイクロンに巻き込まれ、大きな渦潮が立ち昇る。


コサラ(ぐっ.....息が.....)


そして燃え盛る木々たちを、渦潮へと


コサラ(な....なにを....まさか.....!!)


その瞬間、とてつもない威力の水蒸気爆発が起こされた。

まるで巨大な山が噴火したかのような威力だった。


リク「はぁ......はぁ......終わったか......」


終わり.....


リク「長居はできない.....報告に戻ろう.....」


.....それは一瞬で


リク「っ!!!」

コサラ「.....#処刑執行__ギロチンハンド__#」


やってくる....


To be continued

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