第3話

ケイタ「なんか、色々と凄かったな」

ハルマ「う、うん」


入隊式が無事....無事と言えるかは分からないが、まぁ無事に終わった。


アンデ「あの人....大丈夫なのか?」

ハルマ「軍団長?」

アンデ「あぁ」


そう、司会の人がこれでもかと怒っていた。

軍団長は入隊式が終わったあと呼び出されて、死ぬかもとも言っていたし.....。


ケイタ「ま、まぁ、自業自得っぽいし、なんとも言えねぇな」

ハルマ「でもすごく良い人そうだったよ」

アンデ「いやぁ....悪い人では無いんだろうが、なんというか.....」


なんとなく3人が思ってることは同じのような気がする。

そう、悪い人では無いのだろう。

だがそれ以上に.....


アンデ「.....変な人だよな」


そう、この3人だけじゃない、入隊式に参加した同期たちは全員そう思ったはずだ。

てっきり厳格で、見るもの全てを威圧するような人間であるイメージがあった。

強いと言われているし、何より軍団長という立場にある人間はそういう人間が多い。

だがどうだ、実際はとてつもなくいい加減な人じゃないか。


ハルマ「とりあえず、次は筆記室だし、行かないとね」

ケイタ「そうだな!行こう!」


そして筆記室に着き、室内に入った。

ここで同期が初めてまともに顔を合わせる。

人数は10人。

この3人が最後のようだ。

入隊式の時はさほど気にしなかったが、こう見てみるとそんなに多い訳では無い。


ラジャル「やぁやぁ、さっきぶりだねみんな!」


来た、変人だ。


アオ「....失礼します」


さっきの司会をやっていた人だ。


ラジャル「ん?ほら、そこの3人も座って座って」

ハルマ「あ、はい!」


そして3人は席に着いた


ラジャル「いやはや、さっきはすまなかったね、改めて謝罪させてもらうよ、申し訳ないね~」


果たして本当に申し訳ないと思ってるのか....


アオ「.....みんな、この人はとてつもなくいい加減な男だけど」

ラジャル「ちょ、ちょっと酷くない?俺だって」

アオ「あ?」

ラジャル「私はいい加減な男でございます」


このやり取りを見て思った。

アオさんだけは怒らせちゃいけないと。

軍団長があんなに小さく見える。


ハルマ「い.....威厳のいの字もない」

アオ「はぁ、いい加減な男だけど、学べる事があるのは事実よ、何かあったらいつでも相談しなさい」

一同「は、はい!!」


ただここにいる同期全員で大きく返事をした。


ラジャル「いい返事だなぁ、あ、自己紹介するね、俺ラジャル・アリベラだよ、よろしくね」

アオ「私はアオ・センシルよ」

ラジャル「まぁ色々あったけど、ここから君たちは俺達の部下になる、お互い頑張ろうね」


この人が自分達の上官、なんか少し納得出来ない者も居るだろうが、こればかりは仕方の無いこと。

全員じきに慣れるだろう。


ラジャル「さて、軽くだけどみんなも自己紹介してもらおうかな、あ、ちなみにどんな能力を持ってるかも教えてね~。1人ずつよろしく、じゃあ君から」


「私からだな....」


To be continued

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