流れゆく雲

大空が待っている


形を変えていく雲


一瞬、一瞬、


心のうちに、溢れてくる、言葉は気配となって、永遠者の鳴らす鐘


目覚める。夢から目覚める。そして、朝日を見上げる。


朝に見上げる雲。


昼に見上げる雲


夕に見上げる雲


鏡に映る自分


反射する日差し


重なっていく


美しい記憶は断片的な苦悩を伴って


流れていく。雲から降る雨は涙のように


私は、その涙を、傘もささず、受けていく。


生きるということ、雲のように。


流れる涙は雨のように。


一日。


いつ、私は空を見上げるのだろうか。


悲しい時


気配を感じる。


悲しみに、大きな悲しみに、心を閉ざす君


雲を見上げてごらん、と私は言う。


朝に見上げる


昼に見上げる


夕に見上げる


いつだっていいんだ。


見上げたいと思った、その時に、愛が兆す。


ねえ、君。君は苦しんでいる。


いつでもいい。


流れゆく雲は、君のストーリー


そして私の。


日々、刻々と、雲は、流れる。


そして、風が吹く。


突風も、嵐も、頬をなでる優しい風も、君のとらえ方次第だ。


ねえ、君。苦しんでいる君


そこに、雲間から差す日差しを感じないか。


日差しを受ければいい。でも、陰に隠れてもいい。


一日。


自由な一日が始まる。


そして私たちは、目覚める。


未来の足音が聞こえる。


私たちの耳は、それを聴いている。


そして目覚めたら、カーテンを開けよう。


窓も、開けよう。


風が入ってくる。


君の心の中に咲く名もなき花は、揺れている。


今は、その瞬間は、永遠となる。


信じればいい。そしたら、きっと、笑顔の花は咲く。


そして一日が始まる。

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