(二)-19
週刊誌で取り上げられるなら、俺よりもこの若造ではないかと松ヶ浦は思わずにはいられなかった。しかし、親友でもあった彼の祖父との約束で、南栗橋組の面倒を見ていくつもりであった。
電話に出た笹津は、平日にもかかわらず遊んでいるようだ。電話口から周囲のカモメの鳴き声や女性の声が聞こえた。平日だというのに、これから船遊びをしようと言うのか。
取り決めのことを尋ねると「誰にもしゃべっちゃいないっすヨ」と軽い口調で返答された。松ヶ浦はその態度にイラッと来たものの、続けて文潮社の記者のことについて尋ねた。
笹津はそれについても「いや、知らないッスね」とだけ軽く返してきた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます