ピアノの先生してていい? いいよ〜!

バーバラ・C

第1話 レッスン中に鼻くそをほるK君の話

 小2のK君はピアノに興味がありません。

 ですがK君のお母さんはピアノが大好きで息子にピアノをやらせたくて4才から習わせ毎日練習させています。

 小2の今は毎日練習を30分から40分程度、レッスンがあった日も帰って直ぐに復習させるそうです。


 おかげで秋の発表会では「エリーゼのために」を小2で素敵に弾きました。

 コンクールは小1の時は全然ダメでしたが小2の今年度は二つのコンクールで立派な成績を残してトロフィーと盾がもらえました。


 そのK君、レッスン中に口を開けたままで指練習をしていたらボタッとヨダレが鍵盤に‥。


「お母さん、ティッシュ、ティッシュ!」

 反対側に座ってレッスンを聞いているお母さんに側にあるティッシュを取ってもらい鍵盤を拭きながら

「口も拭いて!はい。」とそのティッシュを渡すとK君は口を拭いた後、ティッシュ片手に鼻糞を掘り始めました。

「ちょっとやめてよ!今、鼻糞ほらないで!」

「そうよ、後にしてよー、その手で鍵盤触ると鍵盤に鼻糞がつくじゃないの!」

「レッスン中なのよ!やめなさい!」

 お母さんと私でK君に向かってギャアギャアと文句を言ってもお構い無し。


 平然とした顔で

「だって仕方ないじゃん?鼻糞があるんだよ?」

 と言ったK君には負けました。


 お母さんと二人で「ハァァァ‥。早くしてね‥。」


 このK君が私は大好きですよ。

 K君の面白い話は沢山あるので続きます。

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