第8話

ピンポーン 家のインターホンが鳴り響く。

玄関の扉を開けると、スーツ姿の女性が現れた。

女「こんにちは。今日からあなたの専属メイドとして仕えさせて頂きます」

彼女はそう言って一礼した後、顔を上げてこちらを見つめてくる。

その瞳には強い意志のようなものを感じた。……この人は信用できそうだ。

直感的にそう思った僕は、彼女に名前を聞くことにした。

男「えっと……、お名前は?」

女「申し遅れました。私の名前は『メイ』と申します。以後、よろしくお願いいたします」

メイと名乗った女性は深々と頭を下げる。……しかし、彼女の言葉に気になる点があった。

男「あの……、僕の聞き間違いでなければ、今『私の』って言いませんでしたか?」

メイ「はい。おっしゃる通りですが、何か問題でもございましょうか?」

……やっぱりそうだったんだ。

男「いえ、特に問題はありません。これからよろしくお願いします」

メイ「かしこまりました。それでは早速ですが、今日のスケジュールについて説明を致したいと思います。よろしいでしょうか?」

男「あ、はい。大丈夫ですよ」

こうして僕とメイさんの生活が始まった。

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