第12話
偶数国「2」姫ことプリンセス・ツウはその名前だけで奇数国の数たちを恐怖させる。
しかし鈍感力を持ったユーリは、まったく気にする様子がない。
「さてさて、プリンセスともあろう者が禁忌の悪魔召喚に手を出すとは驚きですな」
「それはお互いさまでしょ。でも、そのイカれた者同士で手を組むって話しなら乗らなくもないわよ」
「具体的に何が出来る?」
「国境にメメント森という森がありますでしょ。そこにはディエムという花が咲いている場所があるの。森の一番奥で丁度国境にあたる場所よ。カルペ・ディエムと呼ばれている場所なんだけど、」
「ディエム?」
「知らない? ディエムは花うらないに使う花なの。別名は「その日の花」」
「知らないな」
「常識無いのね」
「奇数国の者は常識を超えるのだ」
「まあ、常識知らずには頼もしさもあるわね」
「で、あろうが」
「イカれた者、にだけ見える世界」
「イカした者でもある」
「アタシはあなたが来ようと来まいとその場所に、カルペ・ディエムには居ます。興味がお在りならおいでくださいな」
ツウ信はそこで切れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます