第8話
実は「13」王はユーリに先代王の影を見ていた。
「13」王はサー・ティーンの呼び名が示す通り元は騎士の身分に過ぎなかった。「5」将軍の後ろ盾を得て「11」イレブン姫を后として先代王亡き後に王位に就いた。
奇数国の先代王は「3」。
サンにちなんで太陽王と呼ばれた。
しかし武力武略はまったくと言ってもよい。
平方は散々にして窮する、であるから推して知るべし、である。
ユーリの様子を、この「3」王の生まれ変わりかもしれないと思い、王位の算奪を恐れていた「13」王であった。
しかし、男が求めたのが首相という、自分から見て部下の立場で、軍にも関わらないものであった事に安堵していた。
そのくらいこの世界は戦争を中心に動いているのである。
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