【服部慎一編 最終回】 ハーレム成就なるか!?

 さっき、由香ちゃんが志保ちゃんに電話した時、志保ちゃんはすぐに由香ちゃんの家に向かうと言った。2件隣なので、すぐ来れるはずだ。


由香ちゃん・志保ちゃんの2人に納得してもらわないと、ハーレムは成立しない。

どう説得するかで、俺の運命が決まる。



 志保ちゃんの宣言通り、すぐに呼鈴の音が聞こえた。

由香ちゃんは立ち上がって、俺を見る。


「志保ちゃんを迎えに行ってきます」


そう言って、部屋を出る由香ちゃん。


由香ちゃんの部屋に1人残される俺。これは気まずいな。

どうせ、すぐ戻ってくるから良いか。



…2人がなかなか戻ってこない。何でだろう?

気になるが、俺の件で話し込んでいるかもしれない。


女子同士、話したいことがあるよな。きっと。



 それからしばらくして、由香ちゃんが志保ちゃんを連れて戻ってきた。


「先輩。まかちゃんから聴きました。あたし達2人を恋人にしたいんですね?」


志保ちゃんが俺に確認してくる。


「うん。わがままを言っているのは自覚してる」


「ホントわがままです。そんな先輩を好きになったあたし達もあたし達ですが…」


志保ちゃんは呆れた様子で言う。


「志保ちゃんは、と聴いてどう思った?」

俺は志保ちゃんの気持ちを知りたい。


「納得はできませんが、仕方ない気がしますね。先輩の性格的に」


「え?」


「無理やりあたしかまかちゃんを選ばせても、片方が気になり続けるでしょ? ならあたし達2人が恋人になった方が、先輩に愛してもらえると思います」


「志保ちゃんの言う通りだ。2人を恋人に出来たら、俺の心配の種はなくなる」


「でしたら、あたしたちの前で誓って下さい。そうすれば、あたしは認めます」


「何を誓えば良いの?」


「あたしとまかちゃん以外の女の子に、一切手を出さないこと。…できますか?」


そんな事か。簡単だな。


「わかった。由香ちゃんと志保ちゃんの以外の女子には見向きもしないよ。誓う」


「だってさ、まかちゃん」


志保ちゃんは認めてくれたようだ。次は由香ちゃんだ。



 「志保ちゃんが私の言いたいことをほとんど言ってくれたので、言う事がないんですが、1つだけ確認して良いですか?」


「確認? 何かな?」

俺は由香ちゃんに尋ねる。


「デートですよ。慎一さんはどう考えているんですか?」


正直、そこまで考えてなかったが…。


「日を変えて1人ずつでも良いし、3人デートも悪くないね。由香ちゃんと志保ちゃんの意見の尊重したいと思っているよ」


俺が既にわがままを言ってるんだ。今度は俺が2人のワガママを聞く番だ。


「日を変えてって…。慎一さん、そんな余裕あるんですか?」

由香ちゃんが俺を気遣ってくれる。嬉しいな。


「お金のことなら、これからバイトを始めるから心配いらないよ。体力面は…、としか言えないかな」


「でも…、それじゃ…」

由香ちゃんの心配は解消されないようだ。


「あたし達2人を恋人にするんですから、先輩も頑張ってもらわないと。…ねぇ?」

志保ちゃんが口をはさみ、俺に意見を求めてくる。


「志保ちゃんの言う通りだよ。俺のわがままで2人を振り回すんだ。俺が楽をしたら、2人に誠意を示せないと思うんだ」


「そうですか…。そこまで言うならわかりました。慎一さんを信じます」

由香ちゃんも認めてくれたようだ。



 ついに、2人を恋人にすることができた俺。

それ故に大変なこともあるけど、努力で何とかなるだろう。


肩の荷が下りて一安心だ。


予想外に2人が早く認めてくれたけど、戻ってくる前にある程度話をまとめていたかもしれないな。…下手な詮索は良そう。



志保ちゃんは突然立ち上がり、由香ちゃんの部屋の引き出しを開けた。

何かを取り出した後、何かを俺に向けて投げてきた。


それを受け取る俺。確認すると、フリルがついたピンク色のパンツだった。


「先輩、あたし達を恋人にすることばかり考えて、たまってるんじゃないですか?

最近抜いてます?」


この数日、そんな事を考える余裕がなかったなぁ。…心配事がなくなった影響か、妙にムラムラしてきたぞ。


「恋人になった記念日です。やっちゃいます?」

志保ちゃんは、由香ちゃんのベッドを指差す。


「覚悟は決まりました。…初めてですが、頑張ります」

由香ちゃんは顔を赤くして言う。


2人にここまで誘われたら、相手になろう。恋人なんだから、まったく問題ない。

俺が服を脱いだのを見届けてから、由香ちゃんと志保ちゃんも服を脱ぎだした。

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