第42話 副作用! 十九種もの持参薬。『医は算術』と吾は引き算

 これが〈多剤併用〉の現状だ。


 持参薬のなかには(飲み始めた時期も理由も不明で)前医の処方を代々の医師が引き継いだと思われるものまである。


 でもなぜ高齢者の薬は増えるのか?


 その訳は『処方カスケード』にあるようだ。


 処方薬(A)の有害反応を新たな病気と判断して、別の薬(B)を追加。

 そこで有害反応が出たら、更に薬(C)を追加。

 …となれば、処方は段々滝(カスケード)状に増えていく。


 こういう状況の根源は処方した側にあるのだが、患者側の“クスリ信仰”にも警鐘を鳴らそう。

「センセ、もぅ少しクスリっコ…」と、ハダル年寄りが減らない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る