第41話 企業たるマスメディアゆゑの煽り記事それと見破る眼力がいる

 第二次世界大戦の記録をみるに、新聞は戦争の扇動記事を載せた。


 そして今や、広告スポンサーや圧力団体の意向に沿う流れが透ける。

 これらマスメディアの体質的構造を念頭に、メディアリテラシー(情報活用能力)を磨かなければならない。


 東日本大震災後、医療支援に出かけた岩手県立高田病院外来。

「支援物資でタバコが配布されたので吸い始めた」とか「ストレス解消にタバコでも吸わないとやってられない」などと聞いた。


 同じころの新聞で(有名登山家がタバコなどの支援物資を被災地に送ったという内容の)スポンサー付きの記事を何度も目にした。

 これは〈タバコ規制枠組条約〉の第13条(タバコの広告、販売促進及び後援)に触れる行為である。


 震災とタバコの二重被害者に対応するため始められたのが〈タバコフリー・イン・陸前高田プロジェクト〉だ。


 戸羽太(陸前高田市長)さんは言う。

「震災からせっかく助かった命をタバコで無駄にしてはいけません」と、自らも卒煙された方である。

 高田病院の禁煙外来で卒煙者に渡す表彰状を持参し、市長室で卒煙式を施行したことも思い出す。


 新聞には載らなかったが…。

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