第7話 お嬢様、初アルバイト志願
「モシモシお嬢様
大変でございますよ。」
朝早くメリーからの着信
メリーはLINEやメールが出来ない
80過ぎだ仕方が無い。
メリーにLINE打てるように教える
と言っても
「電話の方が早う
ございます。」
と言って覚えようとしない。
覚える気なんかサラサラない!
そんなメリーからの電話内容は
「お嬢様、ウィリアム スミス様から
招待状が届いておりますよ。
チャンスでございます。
お嬢様の嫁ぎ先を見つける
チャンスです。」
「はぁぁぁぁ
冗談じゃないわよ
私は子爵家を継ぐ身よ!
婿養子を取るつもりなんだから
そう言ってお断りして!!」
「はい、旦那様もそう
言われたのですが
一応顔だけ出してくれれば
良いとの事でした。
でもチャンスでございますよ
良き御方と出会われたら
私達はお嬢様の幸せが1番と
思っておりますのに。」
「もうメリーそんな言うなら
メリーがヨメに行って来たら
私はイヤヨ」
「は?私80過ぎております。」
「歳は関係ないわよー」
「しかも、あがっております。
使えていた所も使えなくなって
おりますし
代わりにお嬢様のフリをしても
ヨッコラショ
ドッコイショ
80過ぎての殿方の相手は
無理でございます。
もう何年も使っておりませんし」
と困り果てた様子
フローレンスはダンスパーティに
出る余裕は無い
アルバイトを決めなきゃだし
支払いは待ってくれないはず
兄様やお姉様に資金繰りを
頼めないのだから
稼がないと行けない。
真っ直ぐで心の綺麗なメリーは
真剣に心配してくれる
だからこそ私が守らなくちゃ
フローレンスは強く心に
決めていた。
「聞いた?フローレンス」
「どうしたのアリサ」
あれ以来フローレンスとアリサは
同じ男に惚れてる事で
仲良くなっていた。
まあそれはアリサの勘違いで
惚れると慕うは、違うが
説明もむつかしく面倒臭いので
それはそれで良いと思っていた。
フローレンスは昼休憩で
城の1階の奥にある
社員食堂でハムサンドをパクついていた。
そこにアリサはグラタンと
水筒を持って現れた。
「あのね今聞いたんだけど
バードックL国
王室の流れを汲む王室の長女
スカーレットの様の嫁ぎ先
ウィリアム ・スミス様の邸宅
で壮大なダンスパーティが
あるらしいよ。
国をあげてのお見合いパーティ
って話もあるけど•••
各国のお偉いさんが集合するって
耳にはさんだんだー」
「へえーそうなんだーヒマだねー 」
全くもって興味無しなフローレンス
をアリサはクククと笑い話をつづけた
フローレンスが食いつく話ナノだ。
「でね、メイドを何人か募集する
らしいのよ、なるべく
集めたいみたいでね、事務室も
出れる子、居ないか探してるよ。」
ナニッ
「へ・・・え、時給は?」
「まだ聞いてないけどー
高いみたい」
「エエッガバッ‼️💰ホント」
フローレンスの目はスロット並の
¥¥¥¥、圓マーク
チャリンチャリンチャリーンの音源
付き!
小銭にヨワッ
時給が高いに食い付きの早い
想像通りのリアクションの
フローレンスにアリサは
ちょっと引いたが話を
進める。
『そ、そんな食いつく!』
目をキラキラさせながらフローレンスはアリサを期待した目でみつめる。
ウウッアリサは引き気味に答える!
「うん・・・メイド連中は皆行きたい
みたいだけどもうシフト組んで
あるし事務はさー
5時過ぎたら帰れるじゃない
メイド連中は城の仕事あるし
無理な子もいるじゃん。
私も行きたいけどアルバイト
あるし
フローレンスはまだバイト
探してるから教えてあげたのヨ」
「ウワー行く行く」
フローレンスは大喜び
「じゃあさ
事務室の室長が仕事終わりの
5時半に説明するから
C会議室集合ってよ
時間厳守だから遅れちゃ
ダメだよフローレンス。」
「ありがとう
アリサ」
「うん。どういたしまして。」
ウフッ クスッ
2人はパクパク、色気より
食い気が勝つお年頃!!
5時を過ぎるとフローレンスは
真っ直ぐC会議室へと急いだ
募集が締め切りになる前に
走る走る!
頭に浮かぶのは年寄りの事
時給の事
.。oOあれは・・・
「アンナどうしたの?」
「お嬢様、大丈夫でございますよ。」
「大丈夫って、
随分痛そうじゃないの」
庭の草取りをしていたアンナを
見つけ、アンナの腰を屈めて
草取りをする姿に違和感を感じ
た。
アンナはメリーと
歳は余り変わらない年頃
「ウッいたたたた」
「何処が痛いの?」
フローレンスはアンナの足を撫で
ながら心配そうな声を出す。
「最近膝が痛くて
筋も痛めたのでしょう
スグ良くなりますよ、心配
いりません。
私は丈夫に出来ていますしイタタ」
アンナは痛そうにしながらも
笑顔を見せた。
「こうやったらどう?」
フローレンスは膝小僧をポンと叩き
足を振り上げる!
どっかのギャグか?
アンナを笑わせる為に言ったのに
アンナはポンと叩いて、
「コウデスカ!イタ」
フローレンスは慌てて止める。
ヤメー「ウソウソ足痛めちゃうよ」
フローレンスはアンナの
足を掴む!
アンナの膝には何日か前に
貼ったであろうサロンパスが
はげそうではげるのを押さえて
ピラッパラッと
張り付きを頑張っている
はげそうではげない
サロンパスの底意地が見えた。
なかなか頑張るサロンパス、製薬会社の意地と、ど根性をみせる。
せーのぉパッと引けば
すぐはげるレベルのサロンパスを
アンナは又ペチペチとくつっける。
効き目のなくなったサロンパスを
貼るのは気の持ちようか?
サロンパスはそんなに効き目
長持ちか?
いやいやそんな何日も持つ訳もない。
湿布と言えば
ジャジャジャジャーン
ホイ
"フエイタ〇"
フェ○タスを貼ってやりたいが
貼るフェイ○タスが
無いじゃないか!!
買う金も無いじゃないか!
そんな日々を説明会にむけて走り
ながら思い出した。
「アンナ待ってて
フェイ○スを箱買いして沢山
送るからね!」
アンナの喜ぶ顔を思い浮かべ
ながらドカドカと走る
もしかしてコンドロイチ○
グルコサミ○が膝に効くのか?
はてさてバイトの金を手に入れた
あとの使い道を模索中
全部効きそうなのを買って
送ろう。
そのためにはメイドメンバーに
入り込まねばならない。
よおおおしーー
気合いは充分ヤル気も満々
フェイタ〇よ
ドラッグストアで待ってろーよ
👉""目指せ箱買い!
OHー️💪✨
すーはーすーはー
息を整えてC会議室のドアを
開ける!
ガヤガヤと賑やかな声が
フローレンスを出迎える。
当たり前っちゃ当たり前だが
知り合いは居ない。
真ん中の空いた席にフローレンス
も腰掛ける。
前から順に資料が回って来る
注意事項が延々と書いてある
現地集合‼️現地解散。
「ま、まあ何とかなるでしょ。」
フローレンスは行き帰りの運賃を
心配した。
事務室長の声で説明が始まる
フローレンスはこれが苦手
眠くなる、事務室長はまん丸い
たぬき体型でバーコードを
引いた頭
風邪がピューと窓から入れば
バーコードも風になびき
パラ~リ横だけ一反木綿のように
なびく
話はソッチの気でプッꉂ𐤔ꉂ
プハハ
室長は慌ててバーコードを
元に戻す。
バーコードへァに執着する意味が
わかんない!!
ウワッ皆、見てみらぬフリ
平然をよそおうが
プッ プハッ空気読めない奴もいる。
笑声を殺した音が聞こえる
プップップププ
「どーせなら丸坊主にしちゃえば
いいのに、」
とそんな囁きも聞こえて来る。
しかし髪が無くなる恐ろしさと
戦う室長の未練タラタラなバーコードヘァはあんまり似合わない!
気を取り直してまたまた長い
説明。
風のイタズラは終わらない!
そよそよ~ビュンビュンパラリ
そよそよ~ビュンビュンパラパラリ
サワーサワーサワ
バーコードは風にぶられ
室長の右手左手はバタバタと忙しい。
おかげで室長の面白さでꉂWww眠気
飛んだ。
帰りに部署、名前住所を記入して
寮に帰る、もちろん住所は
寮だ。
30人募集に30人集まった
もちろんフローレンスは
メイドにギリ入り込めた。
メイド組を優先していたから
ヤバイヤバイ
決まれば
フローレンスはやる気まんまん。
2ヶ月後の9月はやって来た。
ウィリアム・スミス
邸のダンスパーティの前日9月22日
の昼から準備の為会場入りをする。
この日からタイムカードが押される。
稼ぐぞおー
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