第9話メイクについて

「神様仏様コウスケ様。肌に優しいメイク用品を教えてください」

「なんやねん。急に」

「友達の姉ちゃんが入社式でメイクせなあかんてなって、今までしたことないからとりあえず試してみたら恐ろしいほど肌が荒れたらしく」

「それは一大事やな!可愛くなるためのメイクで苦しむなんてあってはならん事や!あとで俺の知りうる限りのコスメ情報をラインするから、その人に送ってあげてくれ!」

「おお。ありがとう」

「肌に合うのが見つかればいいんやけど。しかし、今までメイクしてなかったのに急にせなあかんとは大変やな」

「高校はメイク禁止やったからしてなかったのに、卒業して社会人になったら急にせいってなって困ってるって言ってたわ」

「メイクなんて一朝一夕でできるもんやないのに、理不尽な話やな。それなら社会に出るための練習として、高校でも許したらええのに」

「いっそ授業に加える?」

「満点とれる自信あるわ」

「むしろ教員免許取れそうやな。しかし仕事始まって毎日せなあかんってなったら、肌荒れは死活問題やんな。ノーメイクでも許されたらいいのに」

「男の髭問題みたいやな。髭剃りで血をみてるやつもおるし」

「マナーのために体がボロボロになっていくっておかしな話やな」

「個人的にはメイクは綺麗や可愛くなった自分を見て、テンションあげるためにあると思ってるねんけどなぁ」

「メイクといえば、女性は美容にお金かけてるから男はデート代出すべきみたいな話題があったなぁ」

「え?じゃあバリバリメイクや服にお金かけてる俺は奢ってもらえるん?」

「奢られたいん?」

「いや、割り勘でいいからお互いめっちゃオシャレしていって、ファッション談義で死ぬほど盛り上がれる相手と付き合いたい」

「めっちゃ幸せなデートやなぁ」

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