第7話 ベビー服について
「いとこのお姉ちゃんがもうすぐ出産を迎えます」
「え?あ、はい、おめでとうございます」
「そこでベビー服について相談されました」
「ああ、俺の意見を聞きたいとかそういうヤツね」
「女の子なのでフリフリの可愛い服を用意したいんやけど、女の子はフリフリを着なあかんという刷り込みにならないか心配だそうです」
「お前の意見はどうなん?」
「私もある程度フリフリやパステルカラーを着せられてたけど、このように育っておりますので心配はいらないかと」
「俺も黒とか青とか緑とか着せられてたけど、目覚めてからは全力でピンクを選び続けてるので大丈夫だと思います」
「では、そう伝えましょう。まあ心の性別が逆の人は子供の頃の写真見るのツライとかあるんかもしれんけどなぁ。いや、わからんけど」
「これは男の子のデザイン、これは女の子のデザインってイメージがなければなぁ。子供の頃は親の趣味でこんなん着せられてたわくらいの話で済むんやけどなぁ」
「あ、でもあんた可愛いドレス着た赤ちゃんの頃の写真あるやん。リビングに3兄弟全員分飾られてるやん」
「ああ、あれは兄貴が1歳の時に写真館行って、おかんが可愛いドレスを見つけてどうしても着せたくて撮ったのが始まりや。それ以来男女関係なくドレス着て撮られんねん」
「それを許したおじさんも凄いな。子供達から文句は出てないん?」
「姉貴は特に。兄貴は『オレンジより水色系の方が似合ったと思う』言うてたけど」
「歪みないなぁ」
「まあ1歳なら何着ても可愛いしな。ドレス着せられても文句はないわ。いっそみんな1歳にドレス着て写真撮る習慣でもあれば、男はこれ女はこれっていう服装の固定概念はなくなるかもしれんなぁ」
「確かに。男性も普通にスカート履くようになれば世の中の意識変わるんちゃう?って、あんた見てたら思うもんな」
「自由やろ。みんなもっと解き放たれればいいねん」
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