第4話 正体

腹も一杯になり巣に戻って来た。


眠る以外にも気になった事がある。それは、俺の前にある龍の形をした岩の事だ。大きさは、20メートル以上はあるTheドラゴンって感じだ。鑑定してみようとしたが、鑑定が遮断されましたって出るだけだった。


だが何回か鑑定をしてみると少しだけ情報を得る事ができた。


分かったのはこの岩は眠っているだけで生きていると言うこと。そしてとてつもない魔力と力を持っていること。そして名前の一部しか鑑定出来なかったが、俺の称号に付いている終焉の名が、付いている事だ。もしかしたら・・・いやほぼそうだろう。この岩こそが、俺の母親なのだろう。もしくは父親だ。


まあ眠っているだけでいつか起きるかもしれない。その時まで頑張らないとな。あと名前のオメガってなんだよ。俺には元々・・・ってあれ?


俺は自分の名前を思い出そうとするが、思い出せない。いや何かに拒まれて思い出せないのか?


(記憶に制限がかかっています)


は?何で?全く思い出せないぞ?


(予測ですが人の記憶を、持ったままだと2つの魂と人格が破損する可能性が、あるため制限がかかってると思われます)


おい待て今何て言った?


(人の記憶を、持ったままだと2つの魂と人格がーー)


そこだよそこ!魂と人格が2つ?どう言うことか説明してくれ!


(了解。現在、貴方の体には2つの魂があります。転生した貴方の魂と、この肉体の所有者の魂があります)


えーと転生した俺の魂とこのドラゴンの魂が、2つ存在するってことで理解していいか?


(その認識で大丈夫です。宿主の魂が、何者かに破損させられたため器を維持させるために貴方の魂が、代わりに埋め込まれました。宿主の人格は今は眠っていますが、ステージが上がって行くと目覚めるでしょう)


何者かがこのドラゴンの魂を破損させて器?を維持させるために俺の魂を入れたのか。なら何で記憶まで制限されてるんだ?そこが気になる。


(人の記憶を持ったままだと人格が狂い最終的には、狂異種になると予測されています)


人格が狂うね・・・なら記憶は戻らないのか?


(いえある程度、器と魂が補修されたら記憶は戻る予定です。ステージが上がる程、魂と器は補修されます)


なるほどね大きくなって行けば行くほど記憶が、戻って来るのか。俺は記憶を取り戻せてハッピー、ドラゴンは器と魂を補修できてハッピー、お互いwin-winの関係だな。まあ俺の目標は、器と魂の完全修復だな。もしかしたら何か分かるかもしれない。


(他に何かありますか?)


そうだな・・・スキルとかの能力を把握したい。現状役に立ちそうなスキルとかを、教えてくれ。


(了解しました。表示します)


(終焉の加護level3)

終焉龍、繧ェ繝。繧ャの加護。所持者は獲得経験値が2倍になる。即死攻撃を、防いだりスキルや耐性の獲得がしやすくなる。


肝心な部分が、文字化けしてるが強力なスキルだ。経験値2倍は美味しすぎる。加えてスキルや耐性の獲得がしやすいのは、かなり嬉しい。


(異能喰らいlevel1)

相手を捕食した際に確率で発動する。相手のスキルを奪うことができる。だが相手のスキルlevelが自分のスキルlevelより上だと成功確率は、かなり低くなる。


なんだこのぶっ壊れスキル!?相手を捕食したらスキルを奪えるのか。これは結構今後お世話になりそうだ。


他は名前見たら分かるしな。異能喰らい早速試したくなってきた。少し平原に行ってみるとしよう。


俺は寝床から出て平原に向かう。狙うは便利なスキルを持ってるやつだ。でも倒さないといけないからな。ちゃんと相手を見極めよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る