第9話 文化祭本番

ついに文化祭本番を迎えた。


回生「え~今日が劇当日です。みんなの今の力があれば必ず成功できると思います。今日は全力で頑張りましょう!」


生徒たち「お~!」


華「ついに本番か・・・・・・頑張ろうね果報くん。」


寝待「おう!頑張ろうぜ!」


団子「当日になったけどやっぱり華ちゃんに元気がない。」


三八「勉くんが退学するのを聞いてショックを受けたのだと思うね。」


団子「別にアイツが退学になろうと私は関係ないけどね~」


三八「団ちゃん・・・・・・」


団子「なっ、な~んてね。冗談に決まっているじゃない!」


一方出店班では


寅之助「いいかお前たち!演劇班も頑張っているんだ!ぼくちゃんたち出店班も盛り上げていくぞ!」


生徒たち「お~!」


勉「結局執事メイド喫茶になったんだな・・・・・・」


点睛「何おう!ろくに話し合いに参加していないから分からないんだよ!」


勉「悪かったって。(よし、最後の文化祭頑張るぞ。これが終わったら僕はこの学校ともおさらばするからな)」


笑福「{放送}それでは、第20回双子沢学園文化祭を行います!」


寅之助「(お客様が来た!)お帰りなさいませ、お嬢様。」


女子生徒A「スネオくんが言うと違和感があるわね。」


寅之助「スネオ言うな!」


女子生徒A「はいはい、あっ、お帰りなさいませ、ご主人様~」


勉「こちらご注文のタピオカミルクティーでございます。ごゆっくりどうぞ、お嬢様。」


点睛「真面野、接客業得意だっけ?」


勉「得意ではないけど散々休んでいたからな。今日は休憩せずに1日働くからな。」


点睛「せめて休憩はして来いよ・・・・・・」


女子生徒B「そうだ、誰かこのご飯演劇班に届けてくれない?」


寅之助「ぼくちゃん今手が離せない。」


男子生徒A「俺も今だめだ。」


女子生徒A「私も、っては~いご主人様お待たせしました~」


点睛「真面野、頼んでいいか?」


勉「え・・・・・・僕はちょっと。」


寅之助「本当はぼくちゃんが行きたいが今忙しいんだ。」


勉「だったらほかのやつが」


生徒たち「いいから早くいけ!」


勉「はい!」


勉はご飯を届けにA組に向かった。


寝待「お、真面野。お前何しに来たんだ?」


勉「いや、ちょっと・・・・・・その・・・・・・」


寝待「もしかして、昼飯届けに来たのか。」


勉「じゃあ後頼むわ! 劇頑張れよ!」


勉は昼飯の入った袋を渡して去った。


寝待「アイツ・・・・・・ さてと、これ届けてもうひと練習するか。」


寝待は昼飯を演劇班に渡した。


女子生徒C「わ~おいしそ~これ出店班が作ったのよね。」


回生「腹が立っては戦はできぬだよね。」


寝待「腹が減っては戦はできぬだろ!腹立てちゃいけないだろう!」


生徒たち「あはははは!」


華「(もう、あと2時間か・・・・・・まだ緊張してる・・・・・・)」


三八「緊張しているの?」


華「へ!?あ、うん・・・・・・」


寝待「悪い、ちょっとお手洗いに。(緊張して尿が近いな・・・・・・)」


寝待がトイレを済ませ教室に戻る途中、大きな荷物を持った男子生徒たちがいた。


男子生徒C「階段気を付けろよ。」


男子生徒D「足元ちゃんと見ておりますよ。」


男子生徒C「おい、急に荷物持ち上げるな!」


男子生徒の1人が階段で足を滑らせて落ちた。そしてその近くにいる寝待が巻き込まれた。


男子生徒D「おい、君!大丈夫か!?」


寝待「・・・・・・大丈夫ですよ。ケガはありませんでしたか?」


男子生徒C「ええ、僕らは大丈夫です。」


寝待「良ければ俺も手伝いますよ。」


男子生徒D「いいんですか!?」


寝待は男子生徒と共に荷物を持ち、階段を下りた。


男子生徒D「ありがとうございます。」


男子生徒C「いろいろと申し訳なかったな。」


寝待「はい、お二人とも気を付けて。」


寝待が歩こうとした瞬間。足に鈍い痛みが


寝待「痛っ!」


団子「あ、いたいた麻生く~ん。そろそろ準備を・・・・・・って大丈夫!?」


寝待「だから・・・・・・俺の名前は果報って・・・・・・」


団子「今は突っ込まなくていいから!」


保健室の女性先生の兵頭(ひょうどう)先生が寝待を診た。


兵頭先生「これは・・・・・・捻挫ですね。骨折とかは大丈夫だけど、演技はちょっと難しいかな・・・・・・」


寝待「そんな・・・・・・」


兵頭先生「すぐに代役を。」


男子生徒E「おい、お前がやれよ。」


男子生徒F「いや、セリフ長いし動きが細かいから覚えてられないよ・・・・・・」


団子「どうしよう・・・・・・ほかに代役がいないんじゃあ劇なんてとても・・・・・・」


生徒たち「・・・・・・・・・・・・。」


華「他に誰か・・・・・・!」


三八「どうしたの?」


華「私心当たりがある。ちょっと待ってて!」


華はドレス姿で出店やっている教室に向かった。


華「失礼します!」


女子生徒B「お帰り・・・・・・って百合根さん!?その恰好。」


寅之助「百合根嬢、美しい。」


華「真面野くんいますか!?」


勉「誰・・・・・・え?」


華「ちょっと借りてきます!」


勉「ちょっと百合根さん!?」


華は勉の手を引っ張って屋上の扉前に連れて行った。


勉「ハアハア・・・・・・どうしたんだよ!後30分で本番だろ!」


華「実は・・・・・・果報くんが足を捻挫したの。」


勉「何!?」


華「セリフの量も多いし他の男子生徒はできないと首を振っているの。」


勉「そんなの・・・・・・僕だって出来る訳ないじゃないか!」


華「私は、勉くんならできると思って・・・・・・だからお願い!」


勉「・・・・・・何で。」


華「へ?」


勉「何でそんな大事な事を僕に頼むの!?僕は、百合根さんを傷つけたんだよ!そんな相手を何でそんなに信用できるんだよ!」


華「そんなの・・・・・・私が信用したいからに決まっているじゃない・・・・・・ たしかに、私は勉くんに隠し事をした。信用していないことも嘘ではないわ・・・・・・ でも・・・・・・それでも、やっぱり・・・・・・」


華の目から数滴の涙をこぼしながら


華「好きな人を頼るのは当たり前のことじゃない!」


勉「!!」


華「勉くんは私のことを嫌いになってもいいわ。でも、もう時間が無いの!他に頼れる人が勉くんしかいないの!だから・・・・・・最後に、私のわがままを聞いてほしいの・・・・・・」


勉「百合根さん・・・・・・僕・・・・・・」


勉はその場で土下座しながら


勉「ごめんなさい!」


華「勉くん!?」


勉「散々当たってゴメン!僕、昔女性に裏切られて。その気持ちが今回のことに似ていてそれでつい百合根さんに当たってしまった。僕こそ許されないだろうと思うけど本当にごめんなさい!」


華「顔を上げて! ・・・・・・じゃあ、今回の劇で主役やったら許してあげる・・・・・・」


勉「本当に!?」


華「これで貸し借りなしってことで・・・・・・どうかな?」


勉「その・・・・・・僕がどれほどできるか分からないけど・・・・・・やれるだけやってみるよ!」


華「ありがとう・・・・・・本当に、ありがとう・・・・・・」


勉は台本を読みながら


勉「よし、セリフはある程度覚えた!後は立ち位置を覚えるだけだ。」


華「はや!」


勉「早く行こう。・・・・・・華さん。」


華「うん!」


2人は急いで体育館裏の控室に向かった。


華「連れてきました!」


回生「遅い!いったい誰を探したの・・・・・・真面野くん!」


勉「その、僕でよければ主役を・・・・・・」


回生「いいけど、セリフは大丈夫なの!?」


勉「今読んですべて覚えました。」


回生「はや!」


華「(私と同じ反応・・・・・・)」


回生「じゃあ衣装を!早く着替えて!」


勉「はい!」


三八「華ちゃん、いったいどうやって勉くんを説得したの?」


華「うふふっ、ヒミツよ。」


寝待「真面野」


勉「果報、あの時は強く当たってゴメン。」


寝待「いいって別に、それと」


寝待は勉に衣装を渡した。


寝待「百合根さんのこと、頼んだぞ!」


勉「あぁ!」


一方出店班は勉の帰りを待っている寅之助たちが


寅之助「真面野、百合根嬢とどこ行っているんだ・・・・・・もうすぐ百合根嬢たちの劇が始まるというのに。」


放送委員「{放送}それでは、ただ今より全学年による演劇大会を始めます。まずはじめは1年生による「白雪姫」です。出演はA組、百合根華さん。B組、果報・・・・・・あっ、申し訳ございません。男性はメンバーが変わり、真面野勉さんになりました。」


テレビでライブを見ていた出店班のメンバーはびっくりしていた。


点睛「真面野が主役!?」


寅之助「アイツ、いつの間に・・・・・・」


舞台裏では


勉「は~緊張する・・・・・・」


華「大丈夫よ。私がついているから。演技は任せて。」


勉「そうだな、なら大丈夫だな。」


白雪姫が始まった。


回生{ナレーター}「むかしむかし、ある冬のさなかのこと、女王さまが黒い黒檀の窓枠のある窓辺にすわって縫い物をしていました。」


舞台裏では


勉「ナレーションは起師さんなんだ。」{起師さんが誰か知らない人は第4話の臨海学校の話を見てみよう}


華「今回の劇の監督もしてもらったのよ。」


勉「監督兼ナレーターって大変だろうな・・・・・・」


話は白雪姫が生まれ・・・・・・亡くなった母に変わり、王さまは新しいお妃をもらいました。お妃は、美しいかたでしたが、自分の美しさにうぬぼれていて、自分より美しい人がいることに、がまんできない人でした。


回生{ナレーター}「白雪姫が七歳になったとき」


団子{お妃}「鏡よ鏡、壁の鏡。この国でいちばん美しいのは誰のう?」


男子生徒A{鏡}「女王さま、ここでいちばん美しいのは、あなたです。けれども、白雪姫は、あなたより千倍も美しい!」


団子{お妃}「何!? わらわよりあの白雪姫の方が美しいだと!許せん!」


回生{ナレーター}「次の日から、お妃は白雪姫に対して態度を変えていました。」


舞台裏では


華「じゃあ行ってくるね。」


勉「行ってらっしゃい。」


華{白雪姫}「お母様。ご機嫌麗しゅうごさいます。」


団子{お妃}「ふん!」


華{白雪姫}「お母様・・・・・・」


回生{ナレーター}「お妃は、それほど白雪姫をにくんでいました。ねたみ心と、高慢さは、ますます大きくなり、お妃はとうとう、昼も夜もじっとしていられなくなりました。次の日、お妃は山奥にある小屋に白雪姫を閉じ込めてしまいました。食料も置いていないため餓死させるための作戦でした。」


舞台裏では


勉「花寄さんが演じているお妃。相当なナルシストだな。そんなに自分よりかわいい奴がいたら許せないとか傲慢もいいところだな。」


三八「勉くん、これはフィクションよ。お話に文句つけちゃダメ。」


回生{ナレーター}数日後、白雪姫が死んだと信じているお妃は鏡に聞いた。


団子{お妃}「鏡よ鏡、壁の鏡。この国でいちばん美しいのは誰のう?」


男子生徒A{鏡}「女王さま、ここでいちばん美しいのは、あなたです。けれども、いくつの山を越えたところにいる白雪姫は、あなたより千倍も美しい!」


団子{お妃}「何!?白雪姫は死んだはずでは・・・・・・しょうがない。こうなったら何としてでも私の手で殺してやる・・・・・・たしか、倉庫の奥に毒リンゴがあったはず・・・・・・」


回生{ナレーター}「お妃は、メイクをして、お百姓の女に変装しました。」


舞台裏では


女子生徒C「今のうちに早くメイクを!」


団子「1分で仕上がる?」


女子生徒C「間に合わせるわ!」


話は変装したお妃が離れにいるという白雪姫にリンゴを渡すシーンに。


団子{お妃}「お嬢さん、そこのお嬢さん。リンゴはいらんかね?」


華{白雪姫}「リンゴ・・・・・・ですか?」


団子{お妃}「実は一つ売れ残ってね。よければお嬢さんにあげるよ。」


華{白雪姫}「本当ですか?ありがとうございます! {リンゴを食べる}うん、おいしいわ・・・・・・うっ、なっ、急に苦しく・・・・・・{倒れる}」


団子{お妃}「これで私が本当に一番美しい女よ!」


回生{ナレーター}「お妃は鏡に確認しました。」


団子{お妃}「鏡よ鏡、壁の鏡。この国でいちばん美しいのは誰のう?」


男子生徒A{鏡}「女王さま、ここでいちばん美しいのは、あなたです。」


団子{お妃}「もう白雪姫は死んだわ!」


回生{ナレーター}「白雪姫が死んでお妃は上機嫌になっていました。そして、白雪姫が死んでいる小屋の近くでは、7人の小人を従えた王子が来ていました。」


舞台裏では


勉「ついに僕の番か・・・・・・」


三八「勉くん、華ちゃんにいいところ見せましょう。」


勉「そうだな、頑張ってきます!」


三八「(やっと、戻ったね。私の好きだった勉くんに)」


舞台に立った勉は覚えたセリフを精一杯感情を込めて言った。


勉{王子}「ここが今日の仕事場か、お父様がこの森の木を切ってくれと言われたのだがさすがに僕一人では難しいな。小人たち、助けに来てくれてありがとう。」


小人A「はい、王子様のためでしたら。」


小人B「私たち」


小人C「どんなことでも」


小人D「必ず」


小人E「やり遂げて」


小人F「みせます。」


小人G「お任せを!」


勉{王子}「さて、早速木を切り・・・・・・あれ、こんなところに小屋なんてあったか?父から小屋があるなんて聞いてないし勝手に作られたってわけでもなさそうだな。小人たち、まずこの家を壊しに行こう!」


小人A「いいのですか?」


小人B「旦那様に確認した方がいいのでは?」


勉{王子}「そうだな、でもその前にいないかもしれないが人がいるかどうか確認してみよう。」


回生{ナレーター}「王子は確認すると中には倒れている一人の娘が」


勉{王子}「大変だ!女の子が倒れている!小人たち。早く救出するんだ!」


小人たち「イエッサー!」


勉{王子}「キミ、大丈夫か!心臓は・・・・・・」


華「(近い~!)」


勉「(華さんすごいドキドキしてるな・・・・・・)」


華に気を取られ勉はつい素で


勉{王子}「ドキドキしてるな。」


小人C「え?{素の声}」


勉「あ・・・・・・えっと・・・・・・(どうしよう・・・・・・セリフど忘れした・・・・・・)」


静まり返る体育館・・・・・・そこで華が助け舟を出した。


華「{ボソッ}止まっている・・・・・・」


勉「え?」


華「{ボソッ}だから、心臓止まっているって・・・・・・」


勉{王子}「止まっている・・・・・・死んでいるぞ。」


小人C「そんな・・・・・・」


小人D「可愛そうに・・・・・・こんな小屋にかわいらしい女性が死んでいるなんて。」


小人E「あのかじりかけのリンゴ・・・・・・もしかしてあれを食べて死んだのでは?」


勉{王子}「それなら、毒を吸い上げるしか・・・・・・」


小人F「そうなると王子様に毒が回りますよ!」


勉{王子}「僕は死んでも構わないよ。お父様に伝えておいてくれ。僕が死んでも悲しまないでくれって」


小人G「王子様・・・・・・」


勉「(次がキスシーンか・・・・・・)」


華「(キスシーン・・・・・・フリだけど恥ずかしいな・・・・・・)」


勉{王子}「お姫様・・・・・・目を覚ましてください。」


回生{ナレーター}「王子様は白雪姫に接吻でリンゴの毒を吸い出しました。」


フリだったキスのシーンだが、なんと勉は本当にキスをしてしまった。


華「(ちょっと勉くん!)」


勉{王子}「これで・・・・・・目が覚めればいいのですが。」


華{白雪姫}「あれ・・・・・・ここは・・・・・・私は、何を・・・・・・」


小人A「お~女性が目を覚ましたぞ!」


華{白雪姫}「あなた方は?」


勉{王子}「私はこの国の王子です。そして周りにいるのは手伝いに来ているこの近くに住んでいる小人たちです。あなた様のお名前は?」


華{白雪姫}「私は・・・・・・白雪姫と申します。あなたが私を助けてくれたのですか?」


勉{王子}「・・・・・・きれいだ。」


華{白雪姫}「あの」


勉{王子}「あ、すいません。とても美しいので思わず見とれていました。ところでなぜ、あなたのような美しいお方がこんなおんぼろな小屋にいるのですか?」


華{白雪姫}「実は、お母様に命を狙われていまして・・・・・・」


勉{王子}「そんな! 実の母親に殺されるなんて!」


華{白雪姫}「今の母はお妃にあたる人です。実の母は私が生まれたときに亡くなりました。」


勉{王子}「分かりました。それなら私に考えがあります。あのお妃に一泡吹かせましょう。小人たちも手伝ってくれ!」


小人たち「イエッサー!」


回生{ナレーター}「同じ時期、お妃は白雪姫が生きていることを知り、お妃は同じ作戦で今度こそ白雪姫を殺そうとしていました。しかし、それが王子の策略だったのです。そしてまたメイクをして小屋に向かった。」


団子{お妃}「お嬢さん、そこのお嬢さん。リンゴはいらんかね?」


?{白雪姫?}「リンゴ・・・・・・ですか?」


団子{お妃}「実は一つ売れ残ってね。よければお嬢さんにあげるよ。」


?{白雪姫?}「・・・・・・ならおばあさん。先に食べてみてください。」


団子{お妃}「そんなわけにはいかないよ。これは売り物なんだから。」


?{白雪姫?}「売り物だからって食べてはいけないというルールはないでしょう。それに私は平気ですよ。かじったものを食べても。」


団子{お妃}「それは・・・・・・」


?{白雪姫?}「どうしたのですか?」


団子{お妃}「ちっ! 早く食え!お前がいれば私が一番じゃなくなる!」


回生{ナレーター}「しかし、白雪姫は女性とは思えない力で抵抗しました。そして、食べさせるはずの毒リンゴを誤ってお妃が食べてしまった。」


団子{お妃}「お、お前は・・・・・・隣の国の王子!?」


勉{王子}「残念だったな。あなたの目論見はこれまでだ!」


団子{お妃}「しかし、私が死んだらお前たちは殺人犯扱いされるぞ!」


男子生徒B{国王}「それは心配ご無用。」


団子{お妃}「だ、旦那様!?」


男子生徒B{国王}「私のかわいい白雪姫を殺した罪、万死に値する! あの世で後悔するがよい!」


団子{お妃}「くっ、苦しい・・・・・・{バタッ}」


小人たち「やった、やった~!国王を呼んで正解だった!」


勉{王子}「これで大丈夫ですよ。姫。」


華{白雪姫}「王子・・・・・・私を助けてくださりありがとうございます。」


勉{王子}「なら、私と結婚してもらえないだろうか?」


華{白雪姫}「えぇ! その・・・・・・お父様よろしいでしょうか?」


男子生徒B{国王}「隣の国の王子、ぜひうちの白雪姫を幸せにしてください。」


華{白雪姫}「なら、よろしくお願いします!」


回生{ナレーター}「この事件がきっかけで王子さまと白雪姫は結婚して幸せになりましたとさ。めでたし・めでたし。」


会場は拍手喝采に包まれた。


勉「(何とか終わった・・・・・・)」


華「{ボソッ}いい演技だったよ。」


勉「ありがと。」


華「{ボソッ}それと・・・・・・キスのところだけど、フリでよかったのよ・・・・・・。」


勉「{ボソッ}え・・・・・・フリだったの!?」


拍手喝采の中、主役の2人は顔を赤らめていた・・・・・・


第9話(完)

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