トロッコ問題
佐藤菜種
プロローグ
この小さな惑星は広大な海に覆われている。そこには中間人の住む崖の高い大きな島と、上空に浮いている小さな島が存在している。
中間人達は、空島に住む決められた規則に従い生活をして空島の王に絶対的な忠誠を誓っている者達を「天使」と呼び、崖下の広い洞窟に住む欲に忠実で不規則な生活ばかりをしている自由すぎる者達のことを「悪魔」と呼んでいる。また中間人達はその名前の通り、多少の欲はあるが規則的に生活を送っている天使と悪魔の中間にあたる者達であった。それぞれの民族が交えることは無く特に深い交流もなかったが、中間人は勝手に天使を尊敬して供物を貢献し、悪魔を軽蔑して崖の下に不要になったものを捨てていた。
しかし近年、中間人は島のどこにいても連絡を取ることの可能な電話機といつでも遊ぶことのできるおもちゃを多く開発してから夜更かしや勉学を疎かにするなど、段々と不規則な生活をするようになっていった。このような怠惰なものを開発した背景に、何らかの形で悪魔が関わってるのではないかと空島の王は推測している。
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