第4話 合宿1日目
由「とりあえず自己紹介からしよっか!」
車に乗りこみ移動中です。
?「相沢高校ヴォーカルの立花真理亜です」
真理亜ちゃん…
?「相沢高校ギターの神風奏多だ!」
奏多くん…
西「相沢高校ドラムの西田剛です」
齋「相沢高校ベースの齋藤誠斗です!」
記憶を無くしてても齋藤くんはあの時の笑顔で自己紹介をしていた。
記憶をなくしてても齋藤くんは齋藤くんなんだな…。
由「まい!あんたの番だよ!」
『え…あ…澤田まいです…。五十嵐学院高校ヴォーカルです…。よろしくお願いします』
齋(あれ?
『え…あ…さ…』
何これ…誰だっけ…)
で、まあ全員自己紹介して…。
話しながら親睦を深めて合宿地へ。
そして宿舎に着いて昼食をとったら、練習!
由「齋藤くんも西田くんもいい子じゃん!」
雫「かっこいいよねー」
由「でも齋藤くんまいのこと覚えてなさげだったけど…」
『西田くんから出発前に言われた。5年前、居なくなったあとから私の記憶だけピンポイントで消えてるって』
由「え?!」
雫「どうするの?まいは」
『忘れてるのならまた思い出を作ればいい』
佳「まいらしいね」
由「まいは齋藤くんのどこが好きになったの?」
『今となってはよく分かんない。けど、私にとっては1種のヒーローみたいな存在だったんだと思う。塾で虐められてても守ってくれてたから』
雫「にしても齋藤くんも西田くんもかっこいいよねー」
『あの二人は塾でももててたよ。なんせ完璧すぎる2人だったからね』
由「ふーん…そのモテてた齋藤くんに選ばれたのがまいだったわけだ」
胸がドキドキして顔が赤くなる。
『…うるさい!練習するよ!』
数時間後の夕飯終わり。
風に当たりに外に出ると見慣れた後ろ姿。
『…齋藤くん?』
齋「あ…五十嵐学院の…えっと…澤田さん?」
齋藤くんが外で星を見ていた。
記憶喪失してるとはいえ好きな人。少し胸がドキドキした。
『私少し風に当たりに来たの。齋藤くんは?』
齋「僕は星を見に来たんだ。なんか…星に導かれたような気がして」
『そっか』
齋「…あの…」
『ん?』
齋「僕達…どこかであったことがありますか?」
齋藤くんから予想外の言葉が出た。
ここで私が「会ったことある」って言ったらもしかしたら止まってた時が進み出すかもしれない。
けど、こういうことは齋藤くん自身が完全に思い出して欲しい。
そう思った私は
『齋藤くんの気のせいじゃないかな?私達今回の合宿で初めて会うよ?』
咄嗟に嘘をついてしまった。
ごめんね…
でも明らか齋藤くんの記憶はだんだん戻ってる気がする。
もしかしたら…止まってた時が動き出すの?
そう思った時間でした。
由「何終わらせようとしてんのよ!」
雫「ちゃんと見てたからね笑」
佳奈「説明しなさい」
この後質問責めされたのでした。
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