今日見た夢 2

9月18日 日曜日


「あんた!ポプラの台車無くしたやろ!」


 会社のトラック運転手が私の顔を見るなり叫んだ。


「ポプラの台車?」


 ポプラの台車ってなんだよと思い、運転手の顔を見ると鬼がわらみたいな顔してこっちを見ている。


「よくある話や言うけどな。あんたやろ!ポプラの台車無くしたの」


 なっしてこっち睨んでんの、なに言うとるの意味わからんのんじゃけど、

 

 その運転手は本社工場から私の勤務地の第四工場へ製品を運搬する業務に携わり、しょっちゅう顔を合わせてはいる相手だ。


 気も利かず文句ばっかりいいよるオッサンNいつも怒った口調で話すため会社の嫌われ者である。だから彼には誰も話しかけない。


「なあ、ミウラ、ポプラの台車ってなに?」


 会社の同僚でもあり、プライベートでも付き合いのあるミウラに訊いてみた。


「ポプラの台車ってなに?」


「ちゃうちゃう、私が訊いてんのよ」


「だってポプラの台車ってなんかわからんし」


「そうやろ、私も考えてみたけどポプラの台車が何かわからん。取引会社にないよな。あのガミガミオヤジ、意味わからんのんで」


「元から、わけの分からん人やから、気にせられな」


「うん」


 会社の取引会社にポプラの名の付く会社はなく、下請け会社にもポプラ社はない


「ポプラの台車ってなんやろ」


 考えても考えてもポプラの台車がなんなのかわかりません。


 するとまた製品を運搬してきたオッサンNその時、私は社長と話をしていた。その私に向かって、


「あんた!ポプラの台車無くしたやろ!」


 また同じこと言ってきた。


「ポプラの台車?なにそれ、さっきから言うてるやん!分からんて!」


 このオッサンN!なにを言っとんじゃ!

だんだん、イライラしてきて、


「だから!ポプラの台車ってなんやねん!」


 と叫んだ。


「ポプラの台車言うたらポプラの台車や、よくある話言うけどな!困るんや」


「ポプラの台車ってなに?」


 このオッサンN、頭いかれてんのか、と思いながらポプラの台車ってなんなん?なんの台車なん?どこの会社やねん……。


「ほんまに無くすのあんたしかおらんやろ」


 もういい加減にしてと思ったら目が覚めた。


 目が覚めて、ポプラの台車をなにに使っとるかどれだけ考えてもポプラという名の付く会社と取引はない。


 誰か教えてください。


 「ポプラの台車ってなんですか?」

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