第6話
ある日、親分が言った。
「お前に頃視野が殺せるか?」
意味がわからなかった。
俺の執着を面白がって、こんなこと言ってんのか。
「おい、聞いてるのか。ぼんやりするな。もう一度だけ言う。お前に頃視野が殺せるか?」
「……はい」
「よし、やってみろ。最近あいつは仕事をしない。あいつ宛の依頼が溜まる一方でな、依頼主からせっつかれて困ってるところだ。お前があいつをやってくれたら都合がいい」
「あいつを捨てるんですか?」
「ああ、使い物にならない人間はいらない」
俺に頃視野が殺せるのか?
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