俺は親友

@amigajapan

第1話

ああそうですか。わかりました」プッ。


「さて、飯にするか。コンビニとファミレスどっちにしようかな?アラビアータ食いたいな、ファミレスにしよう♪」と独り言を言いながら、近くのレストランに向かった。


東京新宿の街。コロナ禍中、夜の新宿は、相変わらず賑やかではあったがどこか閑散として見える奇妙な街だった。


彼はレストランに入ると,む暑い熱を感じながら、ウェイトレスに案内され席についた。メニューをパッと目を通してすぐに注文をすると、口元がニヤリと傾いた。しかし彼はその事に気づいていなかった。


2人用のテーブルは、彼には丁度いい大きさだった。ジャケットを脱ぐと,反対側の椅子に掛けて、座り直し熱が引いていく事に満足していった。

「くだらない、頭の悪いバカな女,,、」そう思うと彼は思い出し声も出さずに、大きく笑い出した。それは次第に喉の奥から吹き出すように声となった。「あははははは、あはははは」と笑い声は、広めの店内でも響き渡り彼の近くにいたお客はびっくりしてみな覗くように見出した。


視線をやっと感じた時、彼は声を押し殺してやめた。恥ずかしくて、顔は赤くなっていた。

注文した料理が届くと、テーブルの上は鮮やかな色合いに染まった。大きなLサイズのサラダに、Lサイズのアラビアータそしてクラムチャウダーとコーヒー。

彼は一つ一つを大口を開けて、大きくすくいひと飲みで殆ど噛まずに食べていった。「美味しい。やっぱ今日はレストランで良かった。これが幸せなひとときだ」と思うと、笑っていたことも忘れて満足して、会計を済ますと外へ出た。


「フゥ寒いな、せっかくあったまったのに」と言うと師走の月の寒さにまた触れ温いだ余熱の身体を保ちたいようにジャケットのジッパーを上げた。少し猫背な丸めた身体は、スキンヘッドの頭とナヨナヨした歩き方に似合っていて、帰り道また何度も男に声をかけられさっさと断りながら帰宅した。


部屋に入ると、足の踏み場もないゴミの山にため息はついたが、片付けようとは思えなかった。「またかけてくるだろう。飽きたら暇潰しに片付ければいい。」と思うと、ゴミを踏みながらベッドに向かい到着すると、バタッと横になり布団をかぶるとうたた寝を始めた。やがてその眠りは深くなって行き爆睡に変わっていた。

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