第4章 最終話 空を見上げるジェニ

「料理がなんだって!?」と

ウォッカと美香、そしてなんと

ルナティア。


「え・・・ルナティア様?」と

ジェニは言う。

「ウォッカさんと美香さんは

 解りますが、なぜに?」とジェニ。


ジェニはウォッカと美香に蹴られる。

転がり壁に激突する。主人公退場。


「私は必要ないわ。だって皇女だし」

とルナティア。

「そもそもだ。家庭で料理を作るのが

 女子と言う概念がおかしいぞ」と

ウォッカは一気飲みをする。


「あら、初めてね。意見が合うのは」

とルナティア。

「なんで美味しくないんだろうね」と

美香はつぶやく。


「そりゃ愛情の問題だろう」と横から

親方は言うと3皿が飛び出血し倒れる。


「いいか!この国は結婚したら

 女性が家庭に入ると言う事はない!

 家事はお互いが協力をして

 行うんだ!」とウォッカ。


歓声が上がる。


この私が宣言する!今後家事は

分担する事!とルナティア。


「てめえはしねえじゃねえか!

 そもそも!」とウォッカ。


「あんたと違って私はそう言う立場なのよ!」

とルナティア。

「あー。なんかコルンってそう言うの

 得意そうよね」と美香は言うと


美香は魔法でぶっ飛ぶ。

壁に激突して戦線離脱。


「てめえ!私の娘に何をする!」

とウォッカは言うと

ルナティアを蹴飛ばす。


が、ルナティアはくるっと起き上がり

魔法をウォッカに放つ。


場内は大盛り上がりだった!


「てめえ!ぶっころす!」とウォッカ。

「かかってこいや!」とルナティア。


剣と魔法の戦いを全員が目にする。

「俺達は今、世紀の一戦を目にしている」

と元リーダー。


「まぁ、剣が勝つだろうな」と言うと

横から魔法が飛んでくる。

「魔法こそ最強だ!」

その声の主はソミュール。


完全に酔っぱらっていた!


「なめんじゃねえぞ」とリアスは

その攻撃を盾で受け止めていた。

各所で乱闘が始まっている。


ファルツは受付の姉さんと

イチャイチャしていた。

「ねぇ、名前は?」と聞く。


「モーゼルよ」と言うと

 乾杯する二人。


「いちゃこらしてるんじゃねえ!」

とファルツにケリが飛ぶ。


その瞬間ルナティアの魔法が

ウォッカに飛ぶが神器でそれを斬る。


その余波が会場全体に飛び散る。


会場は静まり帰る。

立っているもはいなかった!

ルナティアとウォッカを除いて。


戦いの結末は誰も知らない。



そして翌日


旧首都で鎮魂の儀が行われる。


ルナティは碑に向かい祈りをささげる。

そして民衆に頭を下げる。


ルナティアに石が飛ぶがジェニが

それを払う。


「悪いのは私の父、アルザスだ。

 間違えるな。しかし、王の行いで

 皆にぬぐい切れないモノを残してしまった。

 心から詫びる。俺はこの国を

 皆が幸せにに生きる事できる所にする。」

そう言うとルナティアの手を取る。


ルナティアは無言でジェニに首を垂れる。

そして歓声が沸き起こる。


この国は生まれ変わる。

国の復興は順調に進んでいる。

これはルナティア様の支援の力が

あり出来ている。


人は過ちを行う。しかし、

それを反省し、次につなげる事も出来る。

今はその時です。


私と共に、この国を作ろう!


そうジェニは言うと歓声が上がる。


そして鎮魂の儀は終わる。


「大した役者ね」とルナティア。

「お互い様ですよ」とジェニ。


びっくりしたわ。

ここまで復興しているのね。

ルナティアはそう言うと


「魔法を生活に使っています」

とジェニは言う。


「それこそが本来の使い方かもね」

とルナティアは言う。


首都には3万、ここには2万です。

そうジェニはルナティアに言う。


「ここは防御壁とかないのね」と

ルナティアは言うと


「そんなものはいりません。

 魔獣対策も万全です」とジェニ。


戦争になったらすぐに落ちるわよ?

とルナティアは言うと


戦争をしたいのですか?とジェニ。


「なるほどね。そういった事ね」と

何かを納得するルナティア。


「ウォッカに聞いていると思うけど」

そう話をつづけるルナティア。


「いいんですか?」とジェニ。


「居るべきところに戻るだけよ」と

眼が金色のルナティア。


「じゃあお願いするわ」と言うと

フェイルノートを準備してあげる。

それで私を守りなさい。と言うと


「魔族の俺をそこまで。何故です?」

とジェニは聞く。


「そんなもの関係ないわ。

 あなたも他の者も種族やそんなもので

 あり様を変えるの?」と

ルナティアは言う。続けて


「そう言った考えだから争いは

 なくならないのよ。まぁ中心は

 人間だけどもね」とルナティア。


亜人だろうが、魔族だろうが、神だろうが

勇者だろうが、そして人間だろうが。


姿かたちが違うだけで壁を作る事こそ

愚よ、悪なのよ。


「わたしは首都で待ってるわ。

 準備してさっさと来るのよ」と

ルナティアは言う。


ジェニはルナティアに拝礼をする。

そして思う。


国のあり様、生きる者のあり様。

何を思うかで決まってしまう。


意思は統一できない。

何故ならば、個だからだ。

十人十色だからだ。


俺はルナティアのように、

アスティのように、そして

コニャックのように強く行ける

だろうか。


俺の一言で全てが決まってしまう

事にはしたくない。


しかし、人間は・・・。と

眼を閉じる。


「あ、そうそう。国なんてね。

 あなたがやりたいように

 運営すればいいのよ」と

ルナティアは言った。


「いつでも相談に乗ってあげるわ」

と手をあげ去っていくルナティア。



ジェニエーベルは空を見上げる。

そして呟く。


「俺自身が強くなら無ければ」と。




 

 












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