第190話 イ、イックゥゥゥゥゥゥゥッ!!!(190話だけにね…)

「ちょ、ちょっと………千代さん……」

「あら、ここが弱いの?」


 常に艶やかな声の千代さんの声に湿っぽさが混じる。

 興奮してきているのかもしれない。

 指の力がふっと入る瞬間が幾度となくあった。


「ふわぁ……。そ、そこはもっとダメです……」


 あたしは少し身もだえする。

 が、千代さんはその攻めを崩すことなく、さらにグイグイとあたしの弱いところを攻め立てる。


「あら? もう汗ばんできているの? 全く仕方のない身体ね」

「だ、だって、千代さん、弱いところばかり攻めてく……んひっ!?」


 何かを言い返そうとすると、すぐにこうやって指が快感を呼び起こす。

 も、もうダメかも……。

 もう、下着もびっちょりと濡れてしまっている。

 これほどまでに抗えないなんて……。

 いいえ、抗おうとするから良くない方向になってしまうのよ。

 とはいえ、これはダメ……♡


「も、もうダメっ♡」

「いいわ! じゃあ、私の最強の技をお披露目しちゃう!」


 指が細かく動き、あたしの全身の筋肉がピクピクとそれに対して、脈打つ。

 ああ、ゾクゾクと奥底から何か来ちゃう♡


「も、もう、ダメ~~~~~~~~~~~~~っ♡♡♡」


 あたしは叫ぶと同時に仰け反りながら、ビクンビクンッと体を痙攣させた。

 ハァハァ……と息も絶え絶えになりつつ、リビングの床に倒れ込む。


「すっかりほぐれたわね」

「ふにゃぁ~~~~~~~~」


 何やら満足そうな千代さんに対して、あたしは全く動くことすらできない。


「て、私は一体何を見せられているの?」

「え? 美優ちゃんの体を解してあげていたのよ?」

「ええ、マッサージってことよね?」

「そうよ? ほかに何があるというの?」

「いや、咄嗟に私が優くんの目を隠したんだけど、そっちの方がエロかったらしくって、優くんのモノが妹に対しても、反応しちゃってるんだけど……」

「んふふ。確かになかなか香ばしい彼のフェロモンが匂って来ているわね」

「あー、でも、案外、あたしの声の所為ではないかもしれませんよ」


 あたしは冷静に千尋お姉さまに言い放つ。

 千尋お姉さまの表情には、何が言いたいのか? という感じが伝わってくる。


「あー、そういうことね」


 あ、千代さんも気づきました?

 あれをされたら、普通は彼氏だったら喜んじゃうと思うんだよねぇ……。


「いやいや、普通にさっき美優ちゃんが喘ぎ声出してたよね!?」

「喘いでいません! グリグリと指圧されて気持ちよかっただけです!」

「いやぁ、揉み解し甲斐があったわぁ……」


 千代さんが満足そうにうなずく。


「いやいや、ちょっと待って!? 何だか私が放置されてるのなぜ?」


 千尋お姉さまが少し困っている。

 もう、言ってあげないといけないのかなぁ……。


「お姉さま、目隠ししつつ、自分のお胸をお兄ちゃんの頭に当てるのはどうかと思います」

「え……?」

「あー、気づかない間にイチャイチャ恋人ムーブとか、お母さん、千尋ちゃんの成長に感動を覚えちゃうわ」

「いや、ちょっと待て」


 千尋お姉さまは少し恥ずかしがっているのか、顔を赤らめている。

 もしかして、素でやっていたのかしら?


「も、もしかして、本当にそれで……そ、その……勃っちゃったの?」

「………うん」


 ボッ!

 あー、千尋お姉さま、お顔が真っ赤っかですね。

 で、そのまま、千尋お姉さまは身体をさらに密着させる。

 むにゅむにゅむにゅにゅ!

 あたしに比べたら小さいおっぱいの柔らかさがお兄ちゃんの頭をぐいぐいしている。

 おにいちゃん!? そこで本気で恥ずかしがるの止めてもらえません!?


「ねえ、優くぅ~ん。今日もいっぱい赤ちゃんのために栄養が欲しいんだけどぉ~」

「え? あ、うん……」


 いやぁ、本気であたしたちは何を見せられているのだろうか。

 千尋お姉さまがいきなりエッチのおねだりをしている。

 それに合わせて香ばしい香りが悶々とするくらいリビングに漂う。

 あー、このままいくと千尋お姉さま、気にせずにキス初めてエッチはじめそう。

 て、隣の人妻まで興奮している!?

 隣にいた千代さんが何やら顔を赤らめつつ、モジモジしている。

 ちょっと!? ハァハァするの止めてくれません!?

 こらっ!? 右手をパンティーの中に入れるな!

 手を上下運動するの止めなさい!


「……はぁ~ん♡」


 あー、ダメだ……。

 この人、本当に感じちゃってるよ……。


「ね、ねえ、優一くん?」


 千代さんが艶めかしく身をよじりながら、お兄ちゃんに近づく。


「こんなおばさんじゃダメかしら?」

「何、誘惑しているんですか!?」

「え? だって、あの香ばしい匂いは、私たちにとっては催淫剤と一緒だもの♡」


 ちょっと!? 瞳がハートマークになってるんですけれど!?

 このままではお兄ちゃんのマスターソードが危うい!

 千尋お姉さまもお兄ちゃんの耳をペロペロと舐めつつ、胸を押し当てている。

 ああ、この二人、変態だ!

 しかも、お兄ちゃんも何も反応できなくなっているんだけれど!?

 て、お兄ちゃん!? ロングソードが下着を突き破りそうになっているんですけれど!?

 そ、それってこのまま二人とも頂いちゃう感じ!?

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