第14話 鑑定官の神聖なる日常
鑑定官視点
ああ、鑑定官の仕事チョロい!
ただ座って相手のユニークスキル言うだけの簡単なお仕事で年収1億ゴールド超えるとか、辞められないだろ!笑いが止まらん!
笑いが止まらんといえば、20年くらい前に鑑定に来た男、笑えるな、プププ。
スキルが清掃(セイソウ)とか!
20年ずっと笑わせてもらってるわ、プークスクス。
(セイソウ)初めて見るスキルで、思わず、
「掃除が上手にできる素晴らしいスキルだ。精進しなさい」
とか言っちゃったけど!
笑い堪えるのに必死だったわ!
あー、わし、努力とか大嫌いだし、鑑定のスキルレベル全然鍛えてないからスキルレベル1なんだよね。
スキルレベル1だとスキルの名前カタカナでしか見れないけど、教会にはレベルマックスで申請してるんだよね。
だってお給金何倍も違うし!
清掃のスキルも(セイソウ)って表記で、知らんスキルだったから咄嗟に掃除のスキルって言っちゃってた。てへ。
でも他に読み方無いし、あの後苦情も来てないし、大丈夫だろう。
スキルレベル1とか正直に言うの無理。
この歳でレベル1とかバカにされるし、給料下がるし。
わし、世界で唯一のレベルマ鑑定官!とか言われて取材も来たし。
有名人だし。
有名人だから夜の街でもめちゃくちゃモテるし!
とにかく、レベルマ鑑定官もう最高よ!
スキルレベルなんて誰にもバレる可能性ないから言ったもん勝ちなのに、世界中のみんなアホだよ!
鑑定ってスキル見るだけだから、カタカナ表記でなんの問題もないし!
わし、机に全ての職業の名前と特徴書いたカンペ用意してるし、なんなら剣士とか魔術師とかの特徴とかは暗記すらしちゃったし!まぁもう30年も鑑定官してるからな。
あー今日も定時で上がって、経費で風俗行くか!
長年スキルレベルを偽り続けてきたツケを払う時が、もう間も無く来るという事を、鑑定官は知らずに今日も夜の街に繰り出した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます