HELLO; WE PROVE PART 3

横谷昌資

悪魔でも亜種

例えば俺が、温泉行っても別に興奮しない、

と言ったらあなたは納得しないんだろうけど

これが、温泉って本当パラダイス、とかだったら、

これがゲイの総意だ、となるんだろうな


求めているのは理解じゃなく納得

他人を理解することは二の次で

あくまでも自分が納得できるかどうか

“やっぱりね”と思えるかどうか

“自分は正しい”と思えるかどうか

つまり自分の正しさの確認がしたいだけ


わかっちゃいるけどやりきれない

だってこれじゃ話が永久に通じない


“気にしない人もいるから問題ない”は弱い

“気にする人もいるから問題だ”に抗えない

と言うと“それはノイジー・マイノリティだ、

だからいちいち話を聞く必要なんかない”

しかしそもそも少なくとも議会制民主主義は

少数派を尊重してこそだろう


“俺の友達は別に困ってないって言ってる”

俺もあなたの友達になりたいぜ

そりゃあ気の合う者同士が友達なわけだけど

意見が違ってたら共存はできないの

てかもしその友達がもし方向転換したら

あなたはどうなるんだろう


ていうか気にするとか気にしないとか

困ってるとか困ってないとかじゃなくて

世の中はフェアであるべきじゃないの

だから殺人は駄目なように


なんかもう同性愛とか差別とかそれ以前の問題ね

批判はイコール悪口で自分への攻撃

矛盾や問題点を指摘されたら反論に躍起

これじゃ何かを改善するなんて夢のまた夢


いろいろ思い当たるところあるんじゃない

同性愛とか差別とかは問題の亜種に過ぎない


俺には透視と予知の能力がありそう

俺たちを良いと言ってくれる人たちも駄目だと言う人たちも

単に標的を見つけたから盛り上がってるだけで

どうせ一ヶ月後にはいつも通りの世界を繰り返し続けていることでしょう


だって求めているのは理解じゃなく納得

他人を理解することは二の次で

あくまでも自分が納得できるかどうか

“やっぱりね”と思えるかどうか

“自分は正しい”と思えるかどうか

つまり自分の正しさの確認がしたいだけ

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